2024年6月29日土曜日

グラナドスを聴きながらイベントの仕事

 かなり忙しい、開業以来最も忙しいと言ってもよいだろう。現在仕事が23件ほどあり、このうちこちらのコートにボールがあるものが何と15件である。昼も夜もなく平日も休日もなく働いているが大丈夫だろうか。

今日は大雨の中、打合せで大手町まで出かけた。大手町は地下鉄の駅を降りるといつもは地上を歩いて目的のビルまで行くのだが、今日は大雨なので地下道を歩くことにした。

地下道からつながる打合せのビルの地下にこんなお店を見つけた。

新大手町ビルの地下にあるたばこ屋

だがここ、誰もいないし、ショーケースの中は昔の商品がディスプレイされているだけ、「塩」だってこんなところで買う人はいないはずだ。つまりこれは「お店」に見せかけた「セット」なのだ。赤い公衆電話も使えないだろう。たぶんアミューズメントパーク世代の今の人たちには違和感はないのだろう。だが私にはこういうのはちょっと違う気がして、そうね嫌悪感とまでは言わないが、どこか蝋人形館につながる「うすら寒さ」を感じるのだ。江戸東京博物館があまり好きではない理由のひとつもこれと同じ。

さて、帰宅後は少し休んで仕事である。何しろ数が多いので、スケジュールよく考えて仕事をしないと後手に回ってしまう。3D-CGの仕事が全体の7割くらいあって、これらは集中して作業すると結構疲れる。そこでイベントの仕事をときどき気分転換ではさむことにした。今日はマスコットの提案を作ってみた。

マスコット

予算が厳しいそうなので、これは却下かもしれないが、そんなことはどうでもよいのである。つまり「却下されたらどうしよう」なんて考えずに作るのである。もちろんフィギュアを作るのは予算的に無理だからそこは考慮してイラストをシートにプリントしてレーザーカッターで切り出した透明アクリルに貼り付け脚を付けただけのシンプルなもの。今日は試作としてカラープリントを77でスチレンペーパーに貼り付けくりぬき簡単な脚をつけた。デスクの上のプリントアウトはブースのデザイン案、これはCGである。マスコットは当然まだ未完で髪の色や服のデザインはまだ検討もしていないが、なんとなく作ってみた。ポイントは手にいつも花を持っていることかな。正式にゴーサインが出れば少し時間をかけてしっかりデザインすることになる。

さて、いつも仕事をしながら音楽を聴いている。初夏のこの時期、今日は梅雨の大雨だったが、天気が良く暑い日には聴きたくなる音楽がある。グラナドスのピアノ曲である。エンリケ・グラナドスは19世紀末のスペインロマン派の作曲家で、同時期にはアルベニスもいる。アルベニスの方が有名だが、私は圧倒的にグラナドスのファンである。そして演奏はこれはもう決まり切っている。アリシア・デ・ラローチャである。異存を唱える人はいないだろう。それぐらいラローチャである。つまりグラナドスと言えばラローチャ、ラローチャと言えばグラナドスなのである。

ラローチャのグラナドス


昔から大好きで、とくに初夏のこの時期によく聴く。以前東南アジアに出張に行ったときはいつもi-phoneに入れて、ホテルの部屋で仕事をしながらBluetoothスピーカーで聴いていた。BOSEやSONYの音が苦手な私にはこれ、B&OのA2。実にナチュラルで聞き疲れしない。現地では特に2月とか3月はぴったりの気候だった。日本はまだまだ寒い時期だが、30度超えで空気が乾燥している。日なたはジリジリと暑いが木陰は涼しかった。

Bluetoothスピーカー、B&O

休みの日は車で出かけてブーゲンビリアがたくさん咲いているところでのんびりこれらを聴きながらスケッチを描いたりしていた。ほんとうはアールグレイのアイスティがいいのだけれども絶対に無いのでペリエとかオレンジエードみたいなのをオーダーした。スケッチを描きながら実に楽しかった。これでカーマインレッドのスカートに白いブラウスの素敵な女の子でも歩いていたら最高だな、などと考えながら。

ブーゲンビリア



2024年6月16日日曜日

試作模型、カルーソーとジーリを聴く

 模型の仕事を2件受注した。正確には1件は1台だが、もう1件は2台違う物を作るので、合計3台製作する。このうち最初の1台はすでに模型会社に発注済みなので私は本製作には関わらない。ただし各部の確認をクライアントと事前にCGで行うので作業は結構ある。もう1件の2台は概ね受注したがまだ仕様が固まっていない状態。そこでまずは仕様を確定するために、模型の模型を作ってクライアントの確認を取ることになった。クライアントと言っても相手は会社なので意思決定は一人や二人ではない。こうした事前作業でコンセンサスを得ておくことは大変重要なのである。だから手間を惜しまずせっせと作業する。また以前も書いたが模型は控えめに言ってもあまり儲からない。だが、スケッチや模型のようなアナログな作業はMacの作業が多い中で気分転換にもよいのである。

スケッチを描いているところ、A3のライトテーブルを使う


さて、試作模型は発泡スチロールを使う。正確にはスチレンペーパーという材料で材質は発泡スチロールと同じポリスチレンだが、均質で薄い板状の材料である。模型を作る人なら100%知っている材料でもある。カッターナイフで簡単に切ることができる。厚さは1mmから5mmくらいまでをよく使う。それ以上厚いのもあるだろうがそうなるとスタイロフォームを使うことが多いので、まあ5mmくらいまでだろう。

このスチレンペーパーは類似商品にスチレンボードというものもある。これはスチレンペーパーの両面に紙が貼ってあるもので、スチレンペーパより丈夫である。模型づくりにも使うことがあるが、紙が湿度によって伸びたり縮んだりするのでかなり反る。だから私は使わない。そもそも私がスチレンペーパーを使って作るのは試作品なので丈夫さは必要ない。紙を貼ってわずかに強度を上げるより、製作しやすさが第一だからである。

そして本番の製作では通常アクリル板を使う。アクリルは加工はたいへんだが強度的にすぐれ仕上がりも美しい。それに比べ試作は大きさと雰囲気の確認用なので強度も美しさも必要ない。

それにしても紙なしがスチレンペーパーで紙ありがスチレンボードというのもわかりにくいネーミングである。画材屋の店員も勘違いしていることが多い。画材屋で購入する際は、自分で見て買うから間違えることはないが通販は名称だけでなく仕様を確かめないと危険である。

また通販で扱っているものはサイズが小さい。B4サイズにカットして4枚とか5枚一袋になっている。そのサイズで間に合えば良いが、もっと大きなサイズが欲しいときは、やはり画材屋に買いに行くしかない。画材屋では基本A1サイズを買うことができる。大きいので買うときは1枚なんてことはあり得ない。ふにゃふにゃなので家に着く前に折れてしまう。だから最低でも10枚以上まとめて買う。そうすれば折れる心配はかなり減る。今回も1mm、2mm、3mm、5mmと4種類を5枚、全部で20枚ほど買った。値段は厚さであまり変わらずだいたい1枚700円〜800円くらいなので20枚も買うとそれなりに費用がかかる。

画材屋さんで買ってきたスチレンペーパー

買って帰ったスチレンペーパーは保存場所にも気を使う。ダンボールに入れおくのが一番良い。アルミパネルなどが入っていたA1サイズの箱があればそれを使うのがよい。ただし、A1サイズは切り出すときに大きな作業テーブルが必要なので、何枚かを半分のA2サイズにカットしておく。こうすれば作業スペースでハンドリングできるので。

とりあえずそれぞれ数枚づつA2サイズにカットする

では、製作にかかる。接着はスチノリという接着剤を使う。試作模型なのでスピードが大切なので瞬間接着剤を使いたいところだが瞬間接着剤はスチロール樹脂には使えない、溶かしてしまうしそもそもくっつかない。そこでスチノリを使うのだが固まるのに少し時間がかかるのでマスキングテープで留めたり、軽く重しをしながら少しずつ組み立てる。急いで作業するとうまくいかない。気長に時間に余裕を見て製作する。つまりある程度貼ったら固まるまでMacで別の仕事をして、また組み立てて・・・のくり返しとなる。

製作中の模型の模型

さて、では製作にかかろう。

製作の前には、前回(・・・リセットしてから次にかかろう)に書いたが、作業机をリセットする。つまり前の作業のもの、スケッチの道具やら何やらはすべて片付けて作業机の上は「何もなし」にしてからはじめる。

模型製作の途中でまたスケッチを描く必要があったら、今度は模型の材料や道具を全て一旦片付ける。組立て中の模型は棚の空きスペースに避難、作業机の上をキレイに片付け、布巾で拭いてからはじめる。決して、ちょっとだからと机の端に寄せて空きスペースを作ってそこで・・・というのはダメである。なんのかんので片付けた方が確実に早く、そして気持ちよく仕事ができる。これは長年の経験で断言できる。

今日は模型を作りながら久しぶりに古い古い録音のイタリアオペラを聴いた。エンリコ・カルーソーである。カルーソーが亡くなったのが1921年なので、録音は当然それ以前である。つまり蝋管方式ラッパ吹き込みである。だがそれがかえって味であり、たまに聞くと楽しいのである。模型作りにもよく合う。

少し前の映画でクラウス・キンスキー主演の「フィッツカラルド」というドイツ映画があった。主人公フィッツカラルドは南米ペルーのイキトスという実在の街にオペラハウスを建てることを夢見て未開のゴム林に船で目指すというもので、航行不能な川を越えるため船で山を越すというとんでもない話である。実際に撮影でも船の山越えを行い、あまりの過酷な撮影に主演をはじめキャストが途中で何度も入れ替わり撮影し直したらしい。その中で主演のクラウス・キンスキー演じるフィッツカラルドはカルーソーにあこがれ、カルーソを蓄音機でかけながら川を進むのが印象的だった。曲はヴェルディのリゴレット第3幕「美しき愛らしい娘よ」やマスネのマノンの「夢の歌」などがとてもよいのである。大好きな映画である。

また、ロシア映画で「草原の実験」というのががあった。この映画で主人公の美少女がお父さんのトラックのエンジンで発電して家でラジオを聞くシーンがある。確か映画の最初の方。ここでラジオでかかっていたのも蝋管方式の録音のイタリアオペラだった。ただしカルーソーではなくベニャミノ・ジーリだと思う。ジーリも亡くなったのが1935年なのでカルーソーと録音はあまり変わらない。この歌手もいい。だがカルーソーと比べるとやや劣るかな、まあこれは仕方がない。

カルーソーとジーリのCD

写真にあるカルーソーのCDは11枚組、ジーリは7枚組。これらを連続して全曲聴く、なんてことはあり得ないが、いくつかピックアップしたプレイリストを聴きながら模型を作るのはなんとなく楽しいものである。

ちなみに「草原の実験」で少女が聴いていたのはレオンカヴァロ作曲の「道化師(パグリアッチ)」の「おお、コロンビーナ」だった。いい曲である。

この曲は、同じくイタリア ヴェリズモ(現実主義)の作曲家マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」とほぼ同じ時期の作品である。たしか1890年頃の初演。少し「カヴァレリア・ルスティカーナ」の方が早い。

そしてこの2つのオペラ、「道化師」と「カヴァレリア・ルスティカーナ」はともに通常のオペラに比べかなり短いので、2曲合わせてDVDになることが多い。私もDVDを何枚か持っている。だが模型を作りながら映像を見るわけにはいかないので、今日は音だけ、カルーソーとジーリである。

ちなみに「道化師」は単純なストーリーだが妙にわかりにくいのが特徴で、劇中劇という体裁を取っているので、登場人物と、その人が劇中劇で演じる役があり、しかも現実と劇中劇で人物を変え同じようなストーリーが展開するので、ぼーっとしていると「あれ??」となる。

あらすじは、

主人公カニオ(劇中劇ではパリアッチ)は移動劇団の座長で、奥さんネッダ(劇中劇ではコロンビーナ)も同じ劇団の団員。劇団にはほかに二人、トニオ(劇中劇ではタッデーオ)とベッペ(アルレッキーノ)。その他に村(興行地)の青年シルヴィオである。劇中劇のストーリーはパリアッチ(座長のカニオ)は道化師(パグリアッチ)でその奥さんのネッダ演じるコロンビーナは座長の目を盗みベッペ演じるアルレッキーノとできているというものだが、劇の外、現実世界では座長の奥さんネッダは村人(青年)シルヴィオとできている。劇が始まる前に、つまりリアルな世界の方で、ネッダとシルヴィオの話すのを盗み聞きしてその関係を知った座長のカニオは悲しみに暮れながらも、その感情を隠して人を笑わせる道化師の悲しみを歌う。「パリアッチはパグリアッチなので悲しくても皆のために歌う〜♪」。そして、劇中劇が始まると劇の中で、アルレッキーノとコロンビーナがいい仲で、劇のセリフまでさっきのネッダとシルヴィオの会話と同じなので、トニオはついに頭が混乱し舞台で劇を忘れて、奥さんに詰め寄る。それを劇のストーリーだと思った客は喜んで見ているが、やがて実際に奥さんを刺し殺し、お客はパニック、観客として見ていたシルヴィオは助けに駆け寄ったものの同じく刺される。そこで座長は我に返り「芝居はおしまいです」と言って幕。

カニオは「捨てられていたおまえをここまで大事に育てたのはオレなのに〜♪」みたいな歌を歌いネッダを殺す。こういう男と女の関係はずっと変わらない事件のテーマである。さんざん貢いでオレの人生はお前のために・・・みたいな男が女に手をかけるのは今でもよくある。女に一方的に入れ込んでその気になっている阿呆はこのオペラを見た方がよいというものだ。男は手段が「貢ぐ」で目的は「女」だが、女は手段が「男」で目的は別にある。うまくいく訳がないのである。女にとって手段は大切なので「あなたは私にとって大切」かもしれないが、決して目的ではない。オペラ道化師より単純明快で分かりやすい。だからわからない男は阿呆なのである。

ちなみに「草原の実験」の曲「おお、コロンビーナ」は劇中劇で奥さんとできている役の団員ベッペ(アルレッキーノ)が「奥さんを愛している〜♪」と歌う歌」。いい曲だが主役が歌う歌ではないのである。だからだろうカルーソーのCDにこの曲はない。カルーソーは主役の座長役だからである。でもジーリのCDにはこの曲がある。おそらくジーリが主役級ではないというのではなく、単にいい曲なので歌いましょ、と。カルーソーの時代のストイックさはないのである、ジーリのCDは他の選曲も割と自由に歌いたい曲を単にピックアップして歌っている感がある。ワーグナーやヘンデルの曲まで入っているのがその例である。カルーソーの時代はオペラの一部の良いところをレコード(と言っても蝋管)にしたのだろうが、ジーリの時代には市民権を得たレコードが、レコードはレコードとしてエンターテインメントとして違うスタイル、つまりいい曲をお茶の間でどうそ、に変わったからだろう。


2024年6月8日土曜日

印伝ポーチの製作と環境をリセットしてから次にかかろう

 先日カミさんの付き添いで服飾材料を買いに蒲田のユザワヤへ行った。家の近くにもオカダヤと少し小さいがユザワヤ新宿店があるが蒲田のユザワヤは本店なので大きく布地などの品揃えが豊富なので年に2回くらい行く。

仕事はまだまだ忙しいのだが運動不足解消とまではいかないが、こういうショッピングは歩数が出るのでなるべくカミさんと一緒に行くようにしている。

ちなみにユザワヤは品揃えは豊富でその点に不満はないが、店舗は垢抜けせずなんともサエないところが残念である。まあ「紺屋の白袴」とでも思っておこう。だが服飾用品店なのに店頭で焼き芋なんて売っているのはどうなのだろう。

で、カミさんはいろいろ布地やら何やらと買い物をして、私はと言うとカミさんの近くであれこれ見て回って気に入ったものがあれば買う程度。なので何も買わない時も多いのだが、今日はたまたま見つけた印伝を、これでポーチを作ったらおもしろそうと買ってみた。

印伝は基本的に柄が細かく見た目がみみっちい。どうしてもちまちましたものになる。だから印伝のバッグなんてものはあるかもしれないが見たことがない。印鑑入れとかキーホルダーとかそういう小さなものによく使われている。ポーチなどに使ってもたいていダサくなる。私もちまちまデザインは好きではない。

だからいつもは印伝なんてスルーしていたのだが、先日ココに書いた古い白黒の時代劇が気に入って、そういう世界に少し惹かれていて、それで立ち止まって眺めていた。

それで見つけたのがこの柄。これならいいかもしれない、と。そもそもポーチはバッグに入れて使うもので、ティッシュや予備のマスク、のど飴、ウェットティッシュなどを入れている。だから手で持って歩くバッグなどとは違い、多少柄も「おもしろみ」がないと退屈である。

購入した印伝(ただし合皮)

ちなみにポーチは何年も使っているとどうしても汚れてくるのでキズや汚れの目立つ無地は避けたい。1年くらいでみすぼらしくなる。そして前述のように印伝のようなチマチマ柄はデザイン的に今ひとつ。さらにあまり大きな柄もダメで、おばさんぽくなる。またキャラクターやグッズ柄も全てとは言わないが幼稚な感じになるので大抵使えない。

つまり原則「無地」「ちまちまくり返し」「ワンポイントなど大柄」「キャラやグッズ柄」以外から布選びをすることになる。そして多少面白みを持たせたデザイン、つまりなんとなくおもしろいものを選ぶのである。

おもしろいとは、例えば「意外性がある」「何かを暗示させる」「本来とは違った形でなんらかのスタイルを表現する」などなどである。

そんなの難しくないか?と思う人もいるだろうが、反対である。とりとめもなく「何かいい物は・・・」と探すより圧倒的に楽になる。

さらに言えば何かデザインするときもこのように考えながらデザインすると方向性が見出しやすい。デザイナーとはこういうトレーニングをやってきた人たちのこと、と思っている。だから◯◯だから□□した方がよい、といった会話が成立する。自称デザインがわかっている人にはそれができない。良いの悪いのと好みを言うことしかできない。もちろんそれでかまわない。自分の価値基準で好き嫌いを言うのは自由だからである。だが、寝る間を惜しんでデザインの勉強を続けた人とは大違いなのである。だがデザイナーも別の意味でダメなところも多い。あまり頭がよくないのに、わかったような口をきいて総スカン食らうというのはよくある話である。

さて、仕事の合間にのんびり作り始めたポーチだが、1つ目ができあがった。時代劇を意識したのでがまぐちにしてみた。

できあがったポーチその1(右側)

もともと使っていたポーチと並べてみた。古いポーチは2016年5月に作ったもので、バッグを持って外出するときは常にバッグに入れてある。柄は気に入っているのだが、8年も経ちかなりくたびれてきた。「ちまちま」でも「大柄」でもないくり返しパターンである。

2016年に作ったポーチ

これは2016年に前のポーチを作ったときに撮った写真


できあがった時に撮った写真を今のと比べると、やはり今はだいぶくたびれてきたのがよくわかる。


さて、今回購入した印伝は合皮なので正確には「印伝もどき」である。生地サイズは50センチ×90センチ。ポーチ1つではだいぶ余るので、この際ポーチを3種類作ることにした。ちなみに本来の「印伝」とは鹿革のバックスキンに「うるし」でドット柄を付けたものである。

さて「印伝もどき」を使ってまず1つめは写真のように「がまぐち」タイプを作った。「がまぐちの口金」は「ジッパー」(ファスナー)より出し入れが楽である。片手でポチッと簡単に開けられる。ただし金具が他の物にキズをつける可能性があるので、バッグにカメラなどとは一緒に入れられない。ポーチはあと2つ作るので、2つ目は今使っている物と同じようにジッパーにしようと思う。

さて、できあがったがまぐちタイプだが、今日は打合せがり、パソコンもカメラも無しなのでさっそく使ってみた。なかなかよかったので満足している。

次に2つ目のジッパーを使ったポーチ、これは前回より少しだけ大きくする。強力タイプのアルコールウェットティッシュが今のポーチだと出し入れがきついので。デザインは両サイドを印伝、ジッパーの部分はぐるり合皮とした。

ポーチが2つ

柄合わせでサイズを決める必要があるので仕方がないが、あと2センチくらい小さとちょうどよかったかも。

さて、3つ目のポーチだがノーアイデアである。それにスケッチの仕事が入り、ミシンやら裁縫道具を一旦片付けてライトテーブルをセットすることになった。作業机はコレしかないので仕方がない。仕事優先である。あと、よくキチンと片付けずにちょっとヨコにやって別の仕事をはじめる人が多いが、あまりよくない。なぜ良くないかと言えば、物がどこに行ったかがわからなくなりやすいから。仕事の効率をドーンと下げるのは「やりなおし」や「修正」ではなく「必要なものが見つからない」である。これはかなり自信を持って言える。

全部片付けてライトテーブルとスケッチ用紙を準備する


Macを使ってデザインの仕事をしていても、「データをどこに保存したか」「必要なファイルはどれか」「不要なファイルはどれか」をきちんとできない人は仕事も遅い。きっぱり。

その点、私は仕事は早い、これは自慢できる。なぜならファイルはMacを触らなくてもどこに何が入っているか、かなり昔の物は除きすべて把握しているからである。ま、それだけではないが・・・。

会社勤めしていたときも、海外まで国際電話でスタッフから問い合わせがくることがよくあった。「あのデータどこにありますか?」と。どこどこのフォルダーのなになにの中の・・・といつも正確に答えられた。そしてそこにちゃんと見つけられた。自慢話のように聞こえるかもしれない大したことではない。ロジックを決めてそれをちゃんと守ればどうということはない。そして、なんとなく作業してデスクトップに置きっぱなしにして、あとで一段落したらきちんとしよう、と言う人はいつも「あとで渡しますから待ってください」だった。私の経験ではそういう人は仕事も遅かった。

脱線してしまった。だから別の仕事に切り替えるときは、前の仕事の道具や資料や材料など、すべて片付ける。そしてさっぱりと何もない机の上に、別の仕事の材料を出し仕事にかかる。面倒なようで確実に2倍はスピードがあがる。片付けにかかる時間はたいてい2〜3分である。捜し物は5分以上かかることも多い、そして捜し物は1回や2回ではすまないからである。

それでけではない、机がごちゃごちゃしていると多少脳もそれに影響を受ける。どこかのタイミングで「待てよ・・・そもそも・・・」というのは非常に大切だが、環境がパキッとしていないとそれが発動されないか、またはされにくくなるのである。だからダメである。この「マテヨ」は実は仕事で特に重要な「気づき」であり、これが発動されない人たちと組んで仕事をすると苦労多くして成果は今ひとつになることが多いからである。