先日カミさんの付き添いで服飾材料を買いに蒲田のユザワヤへ行った。家の近くにもオカダヤと少し小さいがユザワヤ新宿店があるが蒲田のユザワヤは本店なので大きく布地などの品揃えが豊富なので年に2回くらい行く。
仕事はまだまだ忙しいのだが運動不足解消とまではいかないが、こういうショッピングは歩数が出るのでなるべくカミさんと一緒に行くようにしている。
ちなみにユザワヤは品揃えは豊富でその点に不満はないが、店舗は垢抜けせずなんともサエないところが残念である。まあ「紺屋の白袴」とでも思っておこう。だが服飾用品店なのに店頭で焼き芋なんて売っているのはどうなのだろう。
で、カミさんはいろいろ布地やら何やらと買い物をして、私はと言うとカミさんの近くであれこれ見て回って気に入ったものがあれば買う程度。なので何も買わない時も多いのだが、今日はたまたま見つけた印伝を、これでポーチを作ったらおもしろそうと買ってみた。
印伝は基本的に柄が細かく見た目がみみっちい。どうしてもちまちましたものになる。だから印伝のバッグなんてものはあるかもしれないが見たことがない。印鑑入れとかキーホルダーとかそういう小さなものによく使われている。ポーチなどに使ってもたいていダサくなる。私もちまちまデザインは好きではない。
だからいつもは印伝なんてスルーしていたのだが、先日ココに書いた古い白黒の時代劇が気に入って、そういう世界に少し惹かれていて、それで立ち止まって眺めていた。
それで見つけたのがこの柄。これならいいかもしれない、と。そもそもポーチはバッグに入れて使うもので、ティッシュや予備のマスク、のど飴、ウェットティッシュなどを入れている。だから手で持って歩くバッグなどとは違い、多少柄も「おもしろみ」がないと退屈である。
ちなみにポーチは何年も使っているとどうしても汚れてくるのでキズや汚れの目立つ無地は避けたい。1年くらいでみすぼらしくなる。そして前述のように印伝のようなチマチマ柄はデザイン的に今ひとつ。さらにあまり大きな柄もダメで、おばさんぽくなる。またキャラクターやグッズ柄も全てとは言わないが幼稚な感じになるので大抵使えない。
つまり原則「無地」「ちまちまくり返し」「ワンポイントなど大柄」「キャラやグッズ柄」以外から布選びをすることになる。そして多少面白みを持たせたデザイン、つまりなんとなくおもしろいものを選ぶのである。
おもしろいとは、例えば「意外性がある」「何かを暗示させる」「本来とは違った形でなんらかのスタイルを表現する」などなどである。
そんなの難しくないか?と思う人もいるだろうが、反対である。とりとめもなく「何かいい物は・・・」と探すより圧倒的に楽になる。
さらに言えば何かデザインするときもこのように考えながらデザインすると方向性が見出しやすい。デザイナーとはこういうトレーニングをやってきた人たちのこと、と思っている。だから◯◯だから□□した方がよい、といった会話が成立する。自称デザインがわかっている人にはそれができない。良いの悪いのと好みを言うことしかできない。もちろんそれでかまわない。自分の価値基準で好き嫌いを言うのは自由だからである。だが、寝る間を惜しんでデザインの勉強を続けた人とは大違いなのである。だがデザイナーも別の意味でダメなところも多い。あまり頭がよくないのに、わかったような口をきいて総スカン食らうというのはよくある話である。
さて、仕事の合間にのんびり作り始めたポーチだが、1つ目ができあがった。時代劇を意識したのでがまぐちにしてみた。
もともと使っていたポーチと並べてみた。古いポーチは2016年5月に作ったもので、バッグを持って外出するときは常にバッグに入れてある。柄は気に入っているのだが、8年も経ちかなりくたびれてきた。「ちまちま」でも「大柄」でもないくり返しパターンである。
さて、今回購入した印伝は合皮なので正確には「印伝もどき」である。生地サイズは50センチ×90センチ。ポーチ1つではだいぶ余るので、この際ポーチを3種類作ることにした。ちなみに本来の「印伝」とは鹿革のバックスキンに「うるし」でドット柄を付けたものである。
さて「印伝もどき」を使ってまず1つめは写真のように「がまぐち」タイプを作った。「がまぐちの口金」は「ジッパー」(ファスナー)より出し入れが楽である。片手でポチッと簡単に開けられる。ただし金具が他の物にキズをつける可能性があるので、バッグにカメラなどとは一緒に入れられない。ポーチはあと2つ作るので、2つ目は今使っている物と同じようにジッパーにしようと思う。
さて、できあがったがまぐちタイプだが、今日は打合せがり、パソコンもカメラも無しなのでさっそく使ってみた。なかなかよかったので満足している。
次に2つ目のジッパーを使ったポーチ、これは前回より少しだけ大きくする。強力タイプのアルコールウェットティッシュが今のポーチだと出し入れがきついので。デザインは両サイドを印伝、ジッパーの部分はぐるり合皮とした。
さて、3つ目のポーチだがノーアイデアである。それにスケッチの仕事が入り、ミシンやら裁縫道具を一旦片付けてライトテーブルをセットすることになった。作業机はコレしかないので仕方がない。仕事優先である。あと、よくキチンと片付けずにちょっとヨコにやって別の仕事をはじめる人が多いが、あまりよくない。なぜ良くないかと言えば、物がどこに行ったかがわからなくなりやすいから。仕事の効率をドーンと下げるのは「やりなおし」や「修正」ではなく「必要なものが見つからない」である。これはかなり自信を持って言える。
Macを使ってデザインの仕事をしていても、「データをどこに保存したか」「必要なファイルはどれか」「不要なファイルはどれか」をきちんとできない人は仕事も遅い。きっぱり。
その点、私は仕事は早い、これは自慢できる。なぜならファイルはMacを触らなくてもどこに何が入っているか、かなり昔の物は除きすべて把握しているからである。ま、それだけではないが・・・。
会社勤めしていたときも、海外まで国際電話でスタッフから問い合わせがくることがよくあった。「あのデータどこにありますか?」と。どこどこのフォルダーのなになにの中の・・・といつも正確に答えられた。そしてそこにちゃんと見つけられた。自慢話のように聞こえるかもしれない大したことではない。ロジックを決めてそれをちゃんと守ればどうということはない。そして、なんとなく作業してデスクトップに置きっぱなしにして、あとで一段落したらきちんとしよう、と言う人はいつも「あとで渡しますから待ってください」だった。私の経験ではそういう人は仕事も遅かった。
脱線してしまった。だから別の仕事に切り替えるときは、前の仕事の道具や資料や材料など、すべて片付ける。そしてさっぱりと何もない机の上に、別の仕事の材料を出し仕事にかかる。面倒なようで確実に2倍はスピードがあがる。片付けにかかる時間はたいてい2〜3分である。捜し物は5分以上かかることも多い、そして捜し物は1回や2回ではすまないからである。
それでけではない、机がごちゃごちゃしていると多少脳もそれに影響を受ける。どこかのタイミングで「待てよ・・・そもそも・・・」というのは非常に大切だが、環境がパキッとしていないとそれが発動されないか、またはされにくくなるのである。だからダメである。この「マテヨ」は実は仕事で特に重要な「気づき」であり、これが発動されない人たちと組んで仕事をすると苦労多くして成果は今ひとつになることが多いからである。





