2023年12月29日金曜日

2023年を振り返る

 1月

娘の卒業制作展示を見に行った。学生の作品とは言えなかなかの力作も多く楽しめた。作品の写真はアップできないのでこれは中庭の設備機械の写真。なんで撮ったかというとドラえもんだったかな何だったかな、漫画に出ていたラーメン好きのおじさんに見えておもしろかったので。あとで調べたら小池さんというらしい。もう1枚は帰りに二子玉で買ったぬいぐるみ。娘がとても気に入っていて今もベッドのヨコに置いてある。タマネギとプチトマト。


2月

WIND EXPO向けのグラフィックを納品した。この仕事は結構ハードで途中Macが壊れたりしていろいろな意味で大変だった。無事完成して家族みんなで東京ビッグサイトに見に行った。幅3.5mもある。


3月

少し落ち着いたので家族みんなでピクニック、お弁当を持ってよみうりランドに行った。私のデザインしたアトラクションにもみんなで乗った。



4月
新規の模型の仕事を受注した。昨年作った模型のつづきで部分拡大模型。写真は1台だがバリエーションもあわせ2台製作した。昨年のは大赤字だったがこれはわずかだが黒字になってよかった。それでもグラフィックの仕事に比べるとまだまだで、やはり模型を仕事にするのはキツいなぁ。


5月
仕事は再び忙しくなり、あまり自由な時間はとれなかったが、革細工ならいいかも、とまずは時計のベルトを作った。長年使ってきたSUNTOという時計の革ベルトがボロボロになってしまったが既製品には気に入ったのがなかったので。そのほかにもいろいろ作りたい物があったのだが仕事が忙しくなり結局これだけ。このベルト、自分で作るとベルトの孔は1つでいいのがとても気に入っている。


6月
Macを仕事で使っていて以前からマウスの動きが今ひとつの時があって、これが少しストレスだった。初めマウスパッドのせいかと思い、工房へ持って行ってサンドペーパーで荒らしてストーンウォッシュマウスパッドだなこれは・・・などとやってみたがあまり改善されず、マウスを変えたら直ってびっくり。つまりアップルはあのバカ高いマウスをこの程度の信頼性で販売しているのかぁ、とちょっとびっくり。今ではロジテックだかロジクールだかのゲーミングマウスを使っている。アップルより高かったけど軽くてスムーズ。問題はバッテリーの持ちが今ひとつなこと。これは軽さ優先の結果なので仕方がない。毎週充電。


7月
仕事が猛烈に忙しくなり毎日深夜まで仕事、土日も仕事となった。だが食事はしっかり作って食べることにしていたので、この時期食べ物の写真ばかり。よく作るのはサンドイッチ、ゴボウのかき揚げうどん、オムライスかな。サンドイッチはフランスパンか食パン。食パンの場合スライスは自分でする。だからスーパーマーケットではほとんど食パンは買わない。味だけで言えばスーパーマーケットの食パンも以前に比べればだいぶ良くなった。でも厚さはそのときの気分で決めたい。


8月
と言うわけで8月も料理の写真。ハンバーガーと野菜炒めラーメン、たこ焼き、卵焼き。たこ焼きは年に数回しか作らないけどね。ちなみにたこ焼きはたこ焼き器で決まる。あとはどうってことはない。作り方に「こつ」なんてない。だがたこ焼き器が良くないとくっついてイライラして全くダメである。ウチは電気のを2回買って両方ともすぐダメで、南部鉄、つまり鋳物の重量級を買ってコレに落ち着いた。もう何年も前の話。それ以来ずっと使っているが完璧である。


9月
料理の最後はこれ、鍋、具なしカレー、スパゲッティ、そして最後にもう一度サンドイッチ。
それくらい家族みんなサンドイッチが好きである。でもコンビニのサンドイッチは絶対買わないけど。鍋は豚しゃぶ鍋が多い。イベリコ豚のスライスでしゃぶしゃぶにしながら野菜と豆腐を食べる。具なしカレーは以前レシピを書いた通り、美味いのだがカレーはあまり作らない、後味が尾を引くので。スパゲティもみんな好きだが炭水化物の摂り過ぎに注意で最近は少し頻度がすくない。



10月

洗濯機が壊れて何十年ぶりかのコインランドリー。エーコを読みながら洗濯が終わるのを待つ。乾燥機は家にあるのを使うのでまあだいたい待ち時間30分ちょっと。なぜかここには蚊が多くて困った。


11月

図書室の改造を始めた。当初今ある本棚の整理整頓をメインにあとは追加本棚2本くらい作って・・・と考えていたが、途中で気が変わって本格的に改造することにした。だが残念ながら仕事が忙しくそうこうしている間に寒くなり来年の春に延期。一旦本棚の整理整頓までとした。写真は整頓中の本棚。一旦こんな風に入れてそれから少しずつ整頓していった。


12月

仕事は相変わらず忙しく、考えてみると今年は旅行にも行かなかったし、7月以降ほとんど休みなしで深夜まで働いている。時々散歩したりショッピングに出たりで運動はしているが、全く足りていないし、のんびり休む日なんてまずないので、やはりこれは問題だろう。写真は古い10年前に買った安いフジのデジカメで撮ったお人形の写真。モモコドールという人形でポートレート写真の練習と仕事のためにいくつか買ったのだが、結局仕事には結びつかなかったので専ら写真の練習用となった。こういう動きのあるシーンに応えてくれる人形で、製作者はよくわかっているなぁ、と感心感心。二人の会話が聞こえてきそうでしょ。この人形を下手っぴな照明とぎこちないポージングでまな板の上で内臓を抜かれた魚のような写真を撮ってはダメなのである。ポートレートも同じ。中身が空っぽでこっち向いてにっこりなんてダメなのである。モデルが自分のまわりに発生させている磁場のようなものを撮るからおもしろいのである。私はそう信じて疑わない。


以上が私の2023年。ちーと仕事が忙しすぎたのが今年最大の反省点である。


2023年12月22日金曜日

お散歩写真、横浜


 

散歩をするため横浜まででかけた。片道電車で1時間かかるが、家の近くの散歩には飽きてしまったので今日は遠出。

散歩しながら写真も撮った。カメラは先日カミさんが引き出しの底から発掘したフジのコンパクトデジカメ。画質はお世辞にも良いとは言えない。i-phone SE以下である。これはショッピングのあと喫茶店で休憩したときに撮った写真。

まずはi-phoneSE

i-phoneSE

次にFinePixZ
FinePixZ

そう、この感じ、ポラロイドっぽい。そこが気に入ったのでこれを持ってきたのだ。先日モモコDOLLを撮影したときにも同じことを感じて、ああ写真日記みたいなのはこの画質がいいな、と。

今日は調子に乗って40枚くらい撮影したのでここで何枚か貼っておこう。

これは喫茶店の入っていた商業施設で撮影したものレトロな感じの日よけがいい。


これも同じ商業施設で、ほんとうはこの絵のように正方形で撮りたいのだがカメラの設定に正方形がなかったので、ここに貼る前にトリミングした。フジはわかってないねー、などとつぶやきながら・・・


これはランドマークタワーの横のオブジェと月。霞がかかって月はぼやっとしていたが、このカメラの味のように見えるのには笑ってしまう。


歩きながら遊園地を撮った、少しナナメだがあえて修正しなかった。ポラロイド感覚だからね。これも正方形がよかったかも。





大桟橋、階段と遠くに横浜ベイブリッジ、クジラのプロジェクションマッピングなんぞをしていたが、まあまあだった。


帰りにおなかがすいたのでご飯を食べて帰った。これはレストランで。

この日は気温も低くなく風もなかったのでとても快適に散歩できた。16500歩だった。コースはみなとみらい駅で降りて近くの商業施設の中を30分くらい見て回り、そのあと赤レンガ倉庫前のプロジェクションマッピングを見てから大桟橋へ。マリンタワー前を通って中華街。そして元町中華街駅から電車に乗って帰ってきた。

こういう散歩は仕事が忙しいのでそれほど頻繁にはできないが、まあ2週間に1度くらいはいいだろう。ただし中華街で食事をしている時点ですでに十数件のメールが届いていてちょっと落ち着かなかったが。この日は仕事の連絡は少ない予定だったのだが予想は裏切られてしまった。よくあることだけどね。

帰ってからたっぷり仕事である。


あ、そうそう今日はこのフジのカメラ、バッテリーのチェックも兼ねて何枚も撮影したのだが、40枚ちょっと撮影し残量をみるとまだ半分以上残っていた。これならぜんぜん問題ない。ポラロイド感覚なのだから40枚は多すぎるくらいなので。




2023年12月18日月曜日

ポートレート写真の現像

 仕事が一段落したのでようやく週末、といってももうすでに月曜の早朝3時だから2時間くらいしか自由時間はないが、さて何をしようか。

以前撮影したポートレートの現像をすることにした。シグマDP 2mで撮影したRAWデータを3枚。DP2mのRAW現像は汎用ソフトではできない。つまり使い慣れたAdobe camera rawは使えない。シグマ Photo proというお世辞にも出来がよいとは言えないソフトを使う必要がある。なにが不満かと言えば処理に時間がかかることだ。パラメーターをほんの少しいじるだけで毎回数秒待たされる。通常RAW現像では、色温度などちょいちょい数値をわずかに変えながら狙った色に持っていく。だがシグマのソフトはそれができない。だから私には使い方は1つしかない。ほどほど合わせたらそこで16bit出力しておしまい。つづきはPhotoshopのcamera rawフィルターで処理し、処理が終わったら8bit化する。16bit編集でトーンジャンプは抑えられる。

1枚目

Sigma DP2m F2.8 1/60 ISO100


これは画角が気に入っている。露光は左の女性に合っているが右の女性が主役のようにも見える。そういうつかみどころがなさが物語性になっている。物語のないポートレートには全く価値がないと本気で考えていた頃の撮影。今でも当時ほどストイックではないが物語性のない写真、特にポートレートは写真技術や芸術性云々以前の問題のように思っている。


2枚目


Sigma DP2m F4.0 1/60 ISO100



ポートレートはほとんどカメラ目線では撮らなかった。こちらに向かって何かを発するのではなく、被写体が自分のまわりに世界を作ってほしかったので。この自分のまわりに世界をつくるというのは物語にとって必要不可欠な要素であると同時に、コミュニケーションの本質であると思っている。なぜコミュニケーションの本質なのかは以前ココに書いたので割愛するが、そこから導き出される物語もいや情報そのものもオーディエンスの数だけ多様性があり、その多様性がエンターテイメントなのである。したがって話は変わるが軽薄で画一的なエンターテイメントを装った装置のようなものには嫌悪感すら感じるのである。そうね、好きなものの例ならいくらでも書きたいが、嫌いなものはねぇ。例えば大人も子供も外国人も誰でも等しく楽しめることをコンセプトにしたテーマパークや、成長しない少女たちのアイドルユニット、歌も演技も中途半端なバラエティ番組が中心のアイドルたち、とかね。そう、バカみたいに分かりきった薄っぺらいものたち。そこには昨日も今日も明日もない。今日やっていることと全く同じことが明日別の誰かで繰り返される。

3枚目

Sigma DP2m F3.2 1/60 ISO100


さて、こういう暗い写真が好きなのでDP2mは先のRAW現像を除けばおもしろかった。これは以前書いたが、シグマはフォビオンのフルサイズを実現するために基礎研究からやり直しているような言っているが、私は開発は事実上やめてしまったのではないかと思っている。もしやめていないなら少なくともAPS-Cでよいのでマイナーバージョンアップ版の新製品でも出すことはできると思う。メリルの画質でOVAが付いてクアトロみたいなヘンテコなデザインをやめてオールドカメラライク、シャッターボタンをメタルに、露出補正その他もダイヤル式のような、動画はなし、手ぶれ補正は無理だろうからこれもなし。ただしもう少しだけシュンシュン動けばいいかな。画質と操作性とスピードさえ担保されたらそんなカメラでもまあまあ売れるだろう。でもおそらく出てこない。カメラ製造は外部委託だろうがセンサー製造設備ももう存在しないのではなかろうか。

そもそも先の見えない製品の開発を続けるような余裕は現在のカメラ業界にはない。あるとしたら、「やめました」を言うタイミングをはかることだけだと思う。それまでは続けているような言い方をする。まあ来年あたりかな。残念だが。

さて、選んだ3枚を小さくはがきサイズでプリントした。


まあまあかな。このスペースには仕事のメモや絵はがきを貼ってある。仕事のメモといっても画像変換時や3Dソフトのパラメーター値くらいなのでほとんど絵はがきのスペース。ここに私の撮った写真も貼ることがある。きちんとしたプリントは当然もっと大きなサイズだが、A3やA2サイズだとプリントも画像の微調整やら何やらでそれなりに時間がかかる。なので時間がある時しかできない。はがきサイズなら気軽にプリントできるのでここに貼ってときどき眺めるのにちょうどよい。それで今回のように今ひとつだったかな、というものは大きくプリントはせず、場合によってはRAW現像からやり直したりで、そういう意味ではここにはがき版を貼るのはいい考えだと思う。


2023年12月14日木曜日

模型の模型


 


模型の模型である。まだ正式に受注していないが結構大きな仕事である。模型製作の仕事。ただし金額はさておき規模も大きくウチでは作れないことはないが、やはりここは餅は餅屋である。受注したら模型製作会社に発注する予定である。模型会社にも条件付き予約を入れてある。

通常模型製作では模型屋さんに発注するときも基本設計は当然ウチで行う。そしてそれを元に3D-CGを起こし、さらにカラー原寸の平面図や立面図を制作しクライアントと打合せをする。ここが結構大切で、クライアントは縮尺図などだけでは具体的なイメージを描くことができないことが多いので原寸図が必要だからである。ある程度できてから「思っていたより小さい」などと言われたら最悪だ。模型の場合作り始めたら変更はできない。

だから原寸図と3D-CGで確認する。このやり方は正解で、クライアントはいつも完成検査のとき「バッチリですね」と言ってくれる。

だが今回はそれでも不十分だと考えた。なにしろ大きな模型になるし、金額もかさむので失敗は許されない。

そこで模型の模型である。つまり実製作模型の一部をモックアップでつくりクライアントの確認を行う。クライアントは1社だが関係する会社は数社になるので、各社の担当にも確認してもらう。基本私に任せてくれる人もいれば、何かひとこと言わないと仕事した気にならない人もいる。それらをとりまとめいいものを作るのは簡単ではない。

前置きが長くなったが、そんな訳で作った模型。作りは細かいところにこだわる必要は全くないので、精度は決して高くない。ブレードやナセルもいい加減だ。だが雰囲気はバッチリわかるようにしないと意味がないので、塗装は行った。ブレードはモーターで低速回転する。7RPMである。

模型でもCGでもなんでも常に必要なのが「それを何に使うか」である。ここがブレるとロクなことがない。例えば製品のPRならウリはどこか、それをどう見せるか、プレゼンなら何を決めなくてなならないか。時々そういうこと無しで相談を受けることがあるが、それでは何もできない。提案もできない。つまりコレなしに私の仕事はできない。この模型も全く同じ、決定すべきこと(省略)のために作った。目的は十分果たせるだろう。

さてさて今回の模型の模型だが、材料費は1万円くらい。製作期間は1週間、と言っても他の仕事の合間なので実労2日間くらいだろうか。完全持ち出しでキャンセルになったらそれまでだが、こういう営業は非常に重要かつ不可欠だ。

私は「仕事ありませんか」のような営業はまずしない。非効率だから。だが今回のようなこういう営業は本気度100%で望む。まあ当然ではあるが、まわりを見ているとそうでない人も結構多い。

「どうせなら面白いコトを一生懸命やりましょうよ」と思うのだが。


2023年12月8日金曜日

45R.P.M.のレコード

 昨日今日と続いた4件の打合せ、すべて無事に終わり、プレゼンはどれも好評で新しい仕事の相談もいただいた。でも今日は少しのんびり。決して時間に余裕ができたわけではないが、まあ少しだけ。そうそう洗濯物も畳まなくてはならないので、音楽を聴きながらのんびりしよう。

ということで真空管アンプ3台のスイッチを入れ、温まるまでステレオまわりを固く絞ったハンドタオルで拭いて、手を石けんで洗う。真空管はだいたい15分くらいで温まる。これはメーカーのトライオードの人に聞いた。以前購入してまもなく、左側のスピーカーの歪みが右に比べ少し多く感じて、気になるのでメーカーに問い合わせをした。左右の管を入れ替えてみてと言われたのでやってみた、するとみごとに歪みのくせも移ったので管が悪いということで管だけ1本交換となった。そのときについでに聞いてみた。15分でいいらしい。

ちなみにそれ以降はとても調子がよくいい音で鳴っている。

さて、そんな訳でレコードを聴く

今日の1枚目、"The Art of Noise"の"Close Up"




プレーヤーは今日はトーレンス。カートリッジはオルトフォンMC20。私はオーディオマニアではないのでカートリッジは一度付けるとまず変えない。あれこれしない。針交換はするがそれだけ。
で、Art of Noiseだが懐かしい。思ったより音が良かった。よしよし。古いレコードだが丁寧に扱っているのでキズやノイズは皆無で気分がいい。

聴きながら洗濯物を畳む。

2枚目、"Grace Jones"の"Slave to the Rhythm"




ま、これはこんなものかな。当時レコードジャケットが気に入って買ったようなもの。


洗濯物を畳み終わったので、次にカメラの掃除をすることにした。キムワイプで拭くだけだがこれで結構きれいになる。特にラバーの部分は丁寧に時間をかけて拭く。キムワイプはティッシュと違って繊維が残りにくいのでラバーの部分もきれいに掃除できる。






3枚目、"the Pale Fountains" のえーと”Starting the War"だったかな、ちょっと定かでない。




Pale Fountainsはロックグループだが女の子がキャーキャー言う系の音楽とも言える。それでも決して嫌いではない。曲を自分たちで作ってまあまあいいし、レコードジャケットもこんなんでおもしろい。LP盤だがPacific Streetというアルバムもジャケットデザインがいい。



今日聴いた3枚のレコード、45回転。当時12'シングルと呼んでいた。今もそう呼ぶのかな。音楽的にどうこう言っても始まらない、でもどれもまあまあ音は良いし、懐かしくて楽しいひとときだった。洗濯物も畳み終わったし、カメラの方もキムワイプを10枚くらい使ってきれいになったし。

ということで全部で1時間弱の休憩おしまい、仕事に戻るかね。

2023年12月5日火曜日

モモコドールの写真撮影

 

Fuji FinePix Z1000、f/4.9 1/60s ISO250、トリミングなし


価格ドットコムを久しぶりに見ているとなんとなく懐かしくなって、昔撮った写真をアップしてみた。お人形(ブライス)の写真

人形の写真はライティングにじっくり時間をかけることができるので、リアルなポートレートとはまた違った意味でおもしろい。

それで今日は商品撮影、と言っても今作っている技術資料に載せる簡単なカットなのだが、クライアントから預かっているパーツの写真を撮ったので、そのついでに人形も数枚撮ってみた。撮影室は図書室と兼ねていて現在改装中で、照明などは不完全だが仕方がない。

久しぶりに箱から出すと人形は髪の毛や服やサンダルなどがボロボロになっているものも多く、ショック。

さらに今は仕事が結構忙しく、明日と明後日合わせて4件の打合せがあり、主役は私なのでプレゼンの資料をまとめないとならない。ここ数日睡眠時間を削って仕事をしている。そんな訳でお人形の写真を撮ると言っても、かけられる時間はせいぜい15分くらい。

人形をいくつか箱から出して傷みの少ないを選んで支えの針金を曲げて立たせたらもう10分も経っていて、撮影は5分しかない。つまりじっくり照明を・・・なんて時間はない。やれやれ。

撮影には古いフジのコンパクトデジカメを使ってみた。昨日カミさんから「こんなの出てきた」と渡されたデジカメ。10年くらい前にカミさんに買ってあげたカメラ。バッテリーを充電したらまだ使えた。画質は期待できないがなんとなくおもしろいのでこれで撮影することにした。




デザインはよいけどね。

(昔の私のレビューには食パンに海苔の佃煮なんて書いてある、辛口だね)

テストで撮影した画像をMacで開くと、うーん。まあ使えないこともないが、i-phoneのカメラの方がマシかな、これなら。

で、そのお人形の撮影だが、細部まで解像したきちんとした写真より、ゆるい感じのほうが良さそうな気がしたのでこのカメラにしたのだが、こういうのもありかな、と思う。

まず時間がかけられないからお人形の髪の毛はボサボサのまま、当然服を修理する時間もない。あげく針金を曲げてササッと作ったスタンドは見え見えになっている。照明も工事中なので暫定で設置、ディフューザーも付かない。ならばゆるいカメラで・・・と、そういうこと。


お人形さんをお人形さんぽく撮ってみよう、そして被写体もカメラも照明もゆるゆる。ではどこにこだわるのか。つまり何ができるのか。10年前に新品で7千円のカメラである。こんなもので何もできるはずがない、というのは簡単。でもちゃんとできることがある。しかも5分で。

これ、あとで2Lでプリントして飾っておこう。さすがに大きなサイズのプリントはつらいけどね。

と言うことでさっそくプリント。明日の打合せ資料のプリントの合間にこれもプリント。うーん色が合わない。データとプリントの設定をあれこれと。5枚目でようやく合格点。うーん。

これが最終的なプリント画像


どうもおかしいのはこの画像はずいぶん暖色系に転んでいる。上の少し寒色系の方が狙いだったのだが、プリントすると辛気くさい。どうも画像ではなくプリントの設定に問題があるように思う。今度きちんと設定を1からやり直そうと思う。こういう設定、いくつか連続してやっているとスムーズなのだが、たまにするとどうもうまくいかない。今日は仕事の合間で集中できなかったなんて言い訳は御法度、まだまだ修行が足りないということか。




最後に私の照明の決め方について。

まずは天井灯を消し、撮影用の主照明1灯だけ点灯しその位置を決める、だいたいでよい。主照明はそれがもっとも明るく被写体を照らす照明なので、位置決めは悩む必要はない。画角と被写体の向きでほぼ自動的に決まる。左を向いている人形に右から当てるなんてバカなことはやらない。次にファインダーを覗きながら2灯目を決める。1灯目が右からなら2灯目は反対の左からにする。ただし2灯目は副照明なので、1灯目より暗くなるように照度を落とすか距離を離す。主照明と同じような明るさにすると被写体の左右が同じ明るさになり、立体感に乏しい薄っぺらい写真になってしまう。また被写体が人形でも静物でも光がほとんど当たらない真っ黒い部分は作らないようにする。意識してレンブラントライトで、という時もあるが、それは例外的で、その場合にも影は残ってしまってできるのではなく、意図した場所に残す、つまり影を作るという考えで設定する。


Sigma DP2m f2.8 1/60 ISO400



DP2mで撮影したこの写真は撮影時からシャドーを前提にライティングを行った。左を向いているモデルに右から照明を当てるなんてバカなことの例。こういう風にする、という明快な目的があって可能になる。

またこれはDP2m限定だが、フォビオンはあとから現像時に露出の持ち上げは一気にノイズが増えて辛いので、そのことを考慮して露出を決める必要がある。つまりアンダーで撮りたい写真でも露出補正で暗く撮らず、適正露出で撮影し、現像時に必要なだけアンダーに持って行った方がよい場合が多い。

さて、1灯目と2灯目で足りることもあれば足りないこともある。足りないことの方が多い。なるべく灯数は増やしたくないが3灯目を追加する。3灯目は1灯目または2灯目の角度が微妙で部分的に光が足りないところに補足するために置くことが多い。なので2灯目の補足であれば先行する2灯目と併せて明るさを調整する。いい感じになったらさらにあと2灯でハイライトとバックグラウンドを追加調整する。ただしハイライトやバックグラウンドは無しの場合もある。

ハイライトというのは、弱めの光で被写体の一部を明るくする、つまり意図的にテカっている部分をつくること。上の人形の写真では手間のお人形の髪の毛にハイライトを当てている。バックグラウンドは背景となる壁などが暗くなりすぎないように原則被写体には光があまり当たらないように背景だけに光を当てること。だから黒い背景の時は必要ないし、被写体用の照明でいい感じになっているのなら同じく不要となる。ただし面倒だからいいや、と手を抜くと背景のみならず被写体も台無しになこともある。つまり場合にもよるが結構大切。

全体感が決まったら微調整をする。影の落ち方や不要なテカリの除去など。また天井灯はほぼ100%使わないがディフーザーを付けた面ライトを足すこともある。どうにせよあれこれ照明を一度にやみくもにいじるのではなく、1つずつ決めていき最後に微調整するほうがよい。

このやみくもにあれこれやっていい感じになったら、というのは諸悪の根源だと思っている。たまたま上手くいっても再現性がないのでスキルはまったく上達しない。これは照明に限らず例えば写真なら、撮影や現像、後加工すべてにおいて言える。

また撮影の際、カメラは手持ちの時もあるが、照明の手持ちはまずやらない。灯数も多いし、仮に1灯であっても手持ちで何とかなるほど照明はお気楽ではない。

もう10年以上前、弟子君に言ったことがある。カメラは写真の父、照明は写真の母。立派すぎるお父さんの子供はたいていダメだが、素敵なお母さんの娘はほぼまちがいなくいい。

まあ今日の撮影は時間がなかったので何もできずに、仕事の撮影の設定のまま、微調整と手前の人形の髪にハイライトを加えておしまい。このハイライトがないと絵が死んでしまうので。