2021年3月28日日曜日

RAW現像とPhotoshopによる編集(前編)


 


写真はカメラ自動生成のJPEGでもよいが、RAW現像をしてPhotoshopで編集するとまた雰囲気が変わっておもしろい。

今回と次回、2回に分けてRAW画像の現像とレタッチを紹介する。
RAW現像はAdobe Camera RAW、レタッチはAdobe PhotoshopのMAC版CC2021を使用する。

最初に、カメラ自動生成のJPEG画像と、レタッチ後のイメージを比べてみよう。
左側がカメラ自動生成のJPEG画像、右側がレタッチした画像。



左側がカメラ自動生成のJPEG画像、右側がRAW現像後レタッチした画像




右側は人形の持つ雰囲気を表現するよう、温かみのある色合いとし若干ソフトフィルターをかけ、さらにオールドカメラっぽく見えるよう意図的に周辺光量を落とした。思い通りの雰囲気に仕上がったのでA3+サイズにプリントして鑑賞した。
撮ったままJPEGとはひと味違う楽しみを写真に加えることができる。

ただし、Adobe PhotoshopやCamera RAWは機能が多く、そのすべてを理解するのは難しい。今回はホワイトバランスなどの微調整、ゴミや不自然な部分の微修正、柔らかな仕上げの3つを行ったので、それらに必要な最低限の機能に絞って解説することにする。

では順を追って。
まずはAdobe Camera RAWでRAW現像を行う。RAW現像の主な目的は
1.露出補正
2.ホワイトバランスの微調整
3.シャープネスやノイズ除去
4.その他の調整(必要に応じて)

Adobe Camera RAW



①が基本補正、>をクリックすると詳細が開く。
②がディテール
③はディテールの編集の時に活躍する表示サイズの変更スイッチ

最初に基本補正、露出補正とホワイトバランスの微調整を行う。
今回露出は問題ないので変更しない。補正が必要な場合は露光量スライダーで調整する。

またこれも今回は省くが、ある程度スキルが身についてくると、ハイライトやシャドーさらにホワイト、ブラックの調整をすることで写真の奥行き深みが大きく変わってくる。これらはそのうち紹介することにしよう。

ホワイトバランスの調整。
人工照明による撮影は撮影時にホワイトバランスを調整しても完全にはならないことが多い。また、この人形のように意図的にやや電球色寄りの色合いにしたい場合もある。



Adobe Camera RAW ホワイトバランスの調整



基本的なプロセスは、
①スポイトを選択し、写真の中の白〜ライトグレーの部分を選ぶ。ただし白飛びしている部分は選ばない。
今回は②人形の白目を選んだ。
すると画像のホワイトバランスが自動的にこのような自然な色合いにしてくれる。うまくいかなかったらスポイトで何度でも選び直す。
③色温度スライダーで微調整を行う。暖色系にするにはスライダーを右に少し動かす。
次に色かぶり補正、緑-紫の調整を行う。今回のように少し暖色系にする場合、すこし紫の方向に調整したほうがよい場合が多い。
今回は色温度を5400K、色かぶり補正を+35にした。



Adobe Camera RAW ホワイトバランスの調整の完了



また、少し色のりが淡いので、今回はムードを出すために、彩度を少しだけ高めた。
「自然な彩度」スライダーを+25とした。
すぐ下に「彩度」スライダーもあり、どう違うかというと、「彩度」の方は機械的に全体に彩度調整をするのに対し、「自然な彩度」の方はもともと彩度が高いところはあまり変更せず、彩度の低いところのみ調整するようである。またかかる量も自然な彩度の方が弱く、調整しやすい。



Adobe Camera RAW 自然な彩度の調整 




あまり変わっていないように見えるが、この程度の調整を心がけることが大切だ。よくインスタやYouTubeなどギラギラにしている写真や動画を見かけるがあまり感心しない。

さて、これで基本補正は完了。
 

 

 

次は「ディテール」の調整。
調整項目はシャープネス、ノイズ除去、カラーノイズの低減。



Adobe Camera RAW ディテールの調整


ディテールの調整では画像表示を100%表示または200%表示にすること。これを守らないで調整すると台無しになる。
また、すべて変更せずにデフォルトのままでも問題ないことも多い。
今回は少し微調整をする。
シャープネスはデフォルトより少しだけ弱めにすると品がよくなることが多い。今回も少し下げ、デフォルトの半分の20とした。
ノイズ除去は撮影時にISO感度が高くザラザラした写真の場合のみ調整する。ただし大きくかけると塗り絵のようになり台無しになる。肌のなめらかなグラデーション部分の拡大を見ながら調整し目のまわりに拡大点を移動し塗り絵になっていないかチェックする。今回は手持ち撮影でISO感度が少し高く、わずかにザラザラ感が出てしまったので20とした。
カラーノイズ低減は肌を400%位拡大して、黄色っぽい擬色が目立たなくなるぎりぎりのところを狙う。今回は25とした。





1600%表示でのカラーノイズ低減効果の確認。実際の作業は200%〜400%表示で問題ない。左側がなし、右側が25%かけた状態。黄色い擬色が抑えられているのがわかる。

ディテールの調整はやりすぎてはいけない。自然な感じが失われないように心がける。

以上でRAW現像での作業は終了。右下の「開く」ボタンをクリックして画像をAdobe Photoshopに引き渡す。



Camera RAWの編集が終わり、右下の「開く」ボタンをクリック、
Photoshopに引き渡した



PhotoShopで開いたら、全体を見て、次に特徴のある各部を100%表示でチェックする。この写真なら、「目」、「頬」、「髪」といった具合に。
ダメを見つけたら保存せずに破棄し、もう一度RAWをCamera RAWから開いて微修正する。Camera RAWは先ほどの設定を覚えているので、ダメだったところだけ修正すればよい。

今回はここまで。
次回はPhotoshopでのレタッチ。