2025年2月5日水曜日

撮影用の照明器具の製作(前編)

 以前書いたが、ウチの図書室は写真撮影室を兼ねている。そして目下改装の真っ最中である。とはいえ娘の卒製に1m×2mの台が必要になった関係で、この部屋を臨時で娘の卒製作業部屋にしてあったので改装作業は2ヶ月に渡りお休み中である。最近卒製の作成が終わったらしく、ようやくもとの作業にかかれるようにはなったものの、なにしろこの時期、毎日寒い。娘の卒製作成中は石油ファンヒーターを使っていたが、改装ではちょっとファンヒーターは使いにくい。というわけで急ぐハナシではない、改装は暖かくなってから再開することにした。

そんな訳で図書室としても撮影室としても使うことができない状態になっている。だがそんな時に限って写真撮影の仕事が入ったりする。商品約20点の写真撮影の注文が入った。やれやれ。写真撮影の仕事はそれが主業務ではないので年に2〜3回程度、それがこの時期に入ったのだから運が悪い。まあ、仕方がない。

幸い娘の作業は終わっているので製作台を片付け、部屋の掃除をし、撮影テーブルを元の位置戻した。だが背景のクロスも外したままで取付け金具などもすべて撤去してしまっている。また、照明も大きなアンブレラは反射板が傷んできたので捨ててしまった、代替用に新しく購入したアンブレラは取付けの治具などがまだ付いていない。そのほかの照明器具も中途半端な状態で隅に置いてある。さてどうするか。

1つはテープや針金でも使って暫定で撮影環境を作り、今回の撮影のみ乗り切る方法。

もう1つはせっかくだから多少時間はかかるが計画を前倒しして最低限必要なものを製作、撮影に使う方法。この方法なら改装後もそのまま使える。

初めは暫定の方に気持ちが傾いていたのだが、少し仕事も余裕ができたのと、暫定では結局今回の撮影ではいろいろフラストレーションで仕事を楽しめないかな、と思うようになり、結局後述のある程度先行して作る方を選ぶことにした。

照明の詳細は、まずアンブレラの大きな照明が2灯、小物撮影用のLEDのコンパクトな照明が4台の計6台に予備としてスポット照明が1台ある。このスポット照明はほとんど使わないので今回はスポットを除く6台を使えるようにすることにした。

アンブレラ照明


まずアンブレラ照明の製作にかかる。この照明は被写体から少し離れた位置から被写体とその周辺をまんべんなく照らす環境照明なので、本棚に仮止めし位置が移動できるようにする。図書室は狭く照明用スタンドを立てると邪魔なので一般の撮影スタジオのようにはいかない。極力床面を使わないことが理想なのでカメラ三脚以外は本棚に留めたいのである。本棚はかなりしっかりしているので照明を付けたくらいでは全く問題ない。アンブレラは今回新調したが灯具は以前製作した物がまだまだ使えそうなので転用することにした。E26の電球、60W形の昼光色のLEDを6灯使う。

で、アンブレラの固定方法だが、アーム付きの治具を小型クランプ2つで本棚にベースを留め、アームのその先に角度が振れるようにアンブレラを取付けるようにした。アンブレラと照明器具を合わせると結構重いので強度と使い勝手のバランスが肝だ。角度を振る部分には雲台などは使わずアルミの針金を使った。これは通常の雲台では重くて固定することができないからで、費用的にも雲台よりはるかに安上がりだ。針金と言っても結構太く、ビニールコーティングの直径10ミリもある。またアンブレラ側の治具だがアンブレラの石突き部分の金具(フタ)を外してここにナットを取り付ける予定だったが強度的に弱くオハナシにならなかった。いろいろ検討しこの石突き部分の受けにドリルで孔を開けパラソルの芯まで通す形で長ボルトを差し込みこれをエポキシ系の接着剤で固定することにした。

石突き部分の改良



これでも強度的に大丈夫なのかはわからないが現時点でこれ以上の策は思いつかない。まあ壊れたときはまた考えることにする。

本棚に固定するための治具も作り始めた。アンブレラ用とその他の照明用、さらに被写体の設置位置をマーキングするためのレーザーマーカー用の治具である。

製作中の治具



クランプの付いているものが本棚への固定治具でパラソル用はまだクランプが付いていない(手前2つ孔のタイプ)。

治具は最終的には塗装する予定だが真冬のこの時期、油性調合ペイントは塗料の乾燥に2週間くらいかかるので今回の撮影は無塗装で行い、撮影が問題なく終わったら塗装しようと思う。

また連続して類似の商品を多数撮影するような場合は撮影位置を揃えるためにレーザーポインタまたはレーザー水準器があると便利だ。機能的には十字で表示される水準器がベターだが値段が高い。レーザーポインタななら数千円ですむ。Amazonで調べると国産の水準器は3万円以上だが中国製の安物なら3千円くらいからあった。水準器というのは本来の使用目的は土木建築の墨出しなので精度や信頼性が大切で。変なものを使って精度が狂うと工事のやり直しになる。だからこんな安物はプロは使わないだろう。だが私の目的ならこれで十分だ。被写体にレーザーを当てて位置を確認するだけなので。ということで怪しい中国製を購入した。3580円だった。ただし水準器というのはスイッチオンで点灯したままとなり消灯するには本体のスイッチを切らなければならない。ここで問題なのがオンにして位置を合わせ、撮影するときオフにすると本体が微妙に動いてマーキング位置がずれてしまう。それでは意味がない。解決策は遠隔でオンーオフできるスイッチを追加することだ。

さっそく改造にとりかかる。水準器ボディの電池ケースの渡り金具を外し中央で切断、それぞれに電線をハンダ付けした。この電線の先にプッシュスイッチを付け本体のスイッチを入れておけば、このリモートスイッチを押している間だけマーカーが点灯する仕組みだ。

レーザーマーカーの改良した電池ボックス



リモートのための電線は先日macintoshのアンプコントローラー制作の時に使った直径2ミリのキャブタイヤケーブルを使った。

レーザーマーカーとスイッチ





スイッチは押しボタン式で、押している間だけオンのモーメンタリータイプで良いだろうと考え、これもアンプのコントローラーで使ったスイッチの余りを使うことにしたのだが、少し試してみてやはり被写体設置時に両手が使えないと不便なことがわかりスイッチは変更予定。オルタネートタイプをヨドバシに注文した。現在到着待ちである。

ちなみに

モーメンタリースイッチ:押しボタン式スイッチで押している間だけオン、離すとオフ。

オルタネートスイッチ:1度押すとオン、手を離してもオンのまま、もう1度押すとオフ。

さて、撮影の方は納期もあるのですべて完成してからでは間に合わない。そこでパラソル照明とレーザーマーカーは今回製作して使い、LED照明は既存のまま仮留めで撮影を決行することにした。

この撮影はとても有用だった。使ってみると設計段階ではわからなかった問題がいろいろ見えてきたからだ。アンブレラのアームは今回は使えたが理想を言えばもう少し強度がほしい。水準器も治具への留め方を変更することにした。

それでも無事撮影は終了し、一段落。ただし他の仕事がにわかに忙しくなってきた。当然仕事優先である。全て完成させるにはもう少しかかりそうだ。

後編につづく。