2025年2月11日火曜日

撮影用の照明器具の製作(後編)

 前回のつづきで写真撮影用の大域照明用アンブレラライトの製作。

前回アンブレラを新調し壁面(正確には本棚)に留めるための治具とアームづくりについて書いたが、LED電球昼白色を6灯使った灯具については既存のものを転用するつもりでいた。しかし灯具を外しチェックするとあちこち傷んでいて、さらに電球ソケットのカバーは紙筒を塗装したものだった。なにしろ10年以上前につくったものなのですっかり忘れていた。やはり作り直すことにした。作り直すにあたり、性能・機能を少しだけ改良することにした。まずLED電球の数を6灯から8灯に増やし、重量を抑えるため素材を発泡塩ビ版3ミリに変更した。前のタイプはソケットの配線接続部をエポキシパテで固めていたが今回は発泡塩ビにビス留めにした。発泡塩ビはカットが他のプラスチック素材に比べ圧倒的に楽だ。また加熱すると簡単に曲げることもできる。アクリルのように落としたりぶつけたりしても割れることもない。ただし強度的には特に曲げに弱いので形状や補強方法に工夫が必要だ。だがそれさえクリアすれば前述のように便利な材料だ。

今回、照明を8灯にしたのは4灯づつオンオフできるようにしたかったからだ。本来、調光できればベターなのだが、4灯ずつのオンオフでも実用上問題はないだろう。また配線は直接長いケーブルが付いていると設置や収納の際ハンドリングが悪いので電源プラグを新規に取り付け、後からケーブルを差し込む方式に変更した。

製作途中の灯具(左が板取り、右は発泡塩ビを熱曲げで組立てソケットを付けたもの)




組み上がった灯具に電球を取り付け点灯試験の準備中



電源ケーブルにはメガネケーブルを使うことにし、灯具側にメガネジャックを付けた。2系統なのでメガネジャックは各2つづつ付いている。また前回紙筒を使っていたソケットカバーはゴム製に変更した。
このゴムは手すりなどの滑り止め材を転用したものだが厚みが結構あり重かった。カットした後1枚ずつカッターナイフで削いで厚みを半分にした。これが結構大変だった。

ソケットカバーのゴムを半分の厚さまでそぎ落とす



灯具の根元にスイッチを取り付けた



できあがったアンブレラライトを図書室に持って行き点灯試験をした。

点灯試験中



また娘に手伝ってもらって作ったディフューザーも取り付けてみた。
ディフューザー



あとは時々向きを変えたりしながら何日かこのまま様子を見ることにする。だんだん傘が下がったり、ディフューザーの留め具が外れたり、灯具が熱くなったりしないかを確認する。これでアンブレラライトは完了である。

次はLEDパネルライトのアームである。こちらは軽いので比較的簡単である。以前はデスクライトのアームやフレキシブルアームを撮影台などに仮留めして撮影していたがいくつか問題があった。

以前の使い方



デスクライトのアームはブレーキ機構がないので少しでも触れると動いてしまうことが問題だった。またフレキシブルアームは元の長さでは軽いLEDパネルライトでもその重量を支えきれず下がってしまうことがあった。
このLEDライトは補助照明としてハイライトを入れたり背景の影を薄くしたりと位置調整が微妙なライトである。決めた位置でしっかりホールドできないのはストレスだった。また、デスクライトのフレームとフレキシブルパイプの両方に共通する問題として撮影台への留めがあった。ここがどうにも頼りなく安定せず、また撮影台に留めた関係で背景紙がこの部分にはフラットには載らず、撮影に支障があることもあった。
これらの問題をすべて解決する。まずデスクスタンドのアームは使わない。すべてフレキシブルパイプにする。そのためデスクスタンドのアームは処分し、フレキシブルパイプを追加で注文した。そしてどのような角度でもライトの重みで下がってこない長さにフレキシブルパイプを短くカットして組み込むことにした。さらに留めは撮影台ではなくアンブレラライトと同じように本棚からアームで出すことにした。
こうしてほぼ完成したものがこれ。

LEDパネルライトの試験中



図書室は寒いので書斎の本棚に仮留めして試験をしている。それぞれ様々な角度に調整しキチンと位置が保持されることを確認した。よしよし。
また、今回は電源の取り方もひと工夫した。今まではACアダプター付きケーブルの長さが足りずに照明の位置を高くするとACアダプターとテーブルタップが空中にぶら下がることが多々あった。また撮影の際、テーブルタップの電線がいつも床に何本もあって足が引っかかったる心配があった。今回は本棚に取り付けるアームの付け根にインレットを用意し、そこにACアダプターを差し、このインレットにはメガネケーブルで給電することにした。大元のコンセントは本棚の上にリニアーに配置する予定である。ここはまだ工事していないが、完成すれば床面からケーブルがなくなるので、より安全に快適に撮影ができるだろう。

さて、最後に先日購入した水準器のリモートスイッチの変更である。モーメンタリからオルタネートタイプに変更する。で、先日カミさんと娘と一緒に散歩の途中で寄った百均でおもしろいものを見つけた。子供のお弁当の海苔を切り抜くための海苔パンチである。これがかわいらしいので改造してスイッチにすることにした。中の機構をすべて取外し代わりに新しく届いたオルタネートスイッチを入れてみた。

水準器の遠隔スイッチ




仕事の道具ではあるが、これくらいは遊んでもいいだろう。遊び心のない環境で仕事をしても良いアイデアなんて浮かばない。少なくとも私は。それにこの海苔パンチ改造スイッチだがボタンが大きく押しやすい。そしてコンパクトで場所もとらない。できあがったスイッチをカミさんと娘に見せたらケラケラと笑いながらスイッチを押して楽しんでいた。

さあこれで撮影照明はほぼすべて完成したことになる。

その後この設備一式を収納する箱を作ることにした。8ミリ厚のダンボールを使いコーナーなどを超厚口(270g/㎡)クラフト紙で補強した。収納箱は、2段重ねの重箱方式で上の段にアンブレラライト一式、下段にLEDパネル照明一式が入っている。一式とは文字通り全てで、アームから治具、電源、ケーブル、電球などすべてである。こういうのは2つ以上の箱に分けて収納してはダメだ。必要なときにこの箱1つで全て揃っていることが重要だ。ただし水準器だけは入れなかった。これは照明とは異なるので、そのうち製作予定の撮影用小物入れに収納する方がよいと考えた。

写真用照明収納箱



収納箱の外形寸法はおおよそ幅60センチ×奥行き30センチ×高さ30センチ。少し重いが家の中の移動なので問題ないだろう。これで撮影用照明の制作はすべて完了である。

つぎは撮影用小物箱もあるが、その前に撮影時につなぐMacbookAirの台がほしい。撮影時MacbookAirの置き場は結構重要で、MacbookAirはリモート撮影のため、そしてリアルタイムで大きなモニターで確認する上で必修なのである。私の撮影スタイルは画角は当然カメラで決めて、ピントや露出も基本カメラで決める。その後MacbookAirの大きな画面で被写体や照明の微調整をし、必要に応じてカメラに戻り画角などを微調整し、再度MacbookAirに戻り再確認し、MacbookAir側でシャッターを切る。
つまりカメラとMacbookAirは行ったり来たりするし、MacbookAirで確認しながら被写体も調整する。だから前述の通りMacbookAirの置く位置は効率よく撮影するためにとても重要なのである。今は市販のワゴンの上に置いたり、撮影台の被写体から少し離れた位置に置いたりしているが、理想はもう少しフットワークのいい専用台だ。キャスター付きで移動可能なのがいい、ただし転倒してはいけないので脚部の広がりは邪魔にならない範囲である程度必要だろう。このあたりのさじ加減が難しそうだ。まずはいつものように図面を描き、材料を買ってきて加工、仮組みしてチェック、修正してまたチェック、とそんな感じで作っていこう。
ただしこれも仕事が結構忙しくなってきたので、どうしても合間の製作になる。1ヶ月くらいかかるかな。