前回はポートレート写真のモノクロームのRAW現像について説明した。
今回は風景写真のRAW現像について。
はじめに、日中の風景写真の場合はRAW現像での調整はあまり必要ない。せいぜい露出を多少調整する程度だ。カメラの画像設定は日中の屋外での写真を基準としているためだ。
だが夕方に夕焼けの空を撮るとなると違ってくる。
ではさっそく始めよう。
まず、画像をAdobe PhotoshopプラグインCamera Rawで開く。
露出のみ調整、撮影時にホワイトバランスはオートで撮影。
それをそのまま開くとこんな感じだ。
実際の風景はこんなではなかった。もっと夕日に染まって赤かった。
そこでCamera Rawの色温度を変更して赤く変えていく。
これくらいだっけな、などとスライダーを変化させる。
いや、もっと赤かったような、などと思いながら。
実はここが問題なのだ。
どのくらい赤かったかは記憶の中にあるだけだ。だが、人間の記憶とは曖昧なものだ。
なので、キレイにみえればいいじゃないか、とスライダーをいじる。
さすがにやりすぎだ。
だが、RAW現像ではこれができる。逆に青っぽくもできる。
こんな感じだ。
ド派手に色を演出して、「キレイな夕焼け撮りました」などと写真をアップしている人は実に多い。
こういう人たちは、誰かを騙そうとしているのではなく、単に無邪気に実際は実際、写真は写真、と割り切っているか、もしくは深く考えないか、どちらかだろう。
悪気はない、という意味だ。
もちろんそれがダメとは言わないし、言えない。
だから風景写真のRAW現像は説明が非常に難しい。
またその正反対に、写真をPhotoshopでいじるのは邪道、と思っている人もいる。昔はすごく多かったが今はそれほどでもなくなった。だがまだいる。カメラは使えてもコンピュータをあまり使えない人に多い。私も何人か知っている。ほとんど皆おじいさんだ。
どちらも極論と言えるが、ではどうしたら、というのが難しいのだ。
もちろん人によって違うだろう、だがたとえ私個人に限定したとしても、ここまで、となかなか線引きできない。
だからそれを、こうするんですよー、と解説するのは気が引ける。なのでここではあくまで紹介に留める。
これはカメラがある程度赤を抑えている。
カメラのオートホワイトバランスは、その時の光の色をなるべく白色に近づけようとする。だが完全に白色にしてしまうと夕焼けなど台無しになるので、まあ中途半端に近づける。なのでこんなつまらない絵になってしまう。
そこそこ正しく表示するには、ホワイトバランスを曇天にするのがよい。曇天は色温度が6500K程度とニュートラルだ。夕焼けも夕焼けの色になる。
ホワイトバランス曇天
かなりその時の色に近いが、印象はも少し鮮やかだった。これはモニターで画像を見るのと、その場で風と空気と音に触れて見るのとではまったく異なる体験だからだ。
なので、ここからは自分が感じた空気を思い出し、微調整していく。キレイに仕上げるのではなく、あの景色を、あの体験を再現するようにやってみるのが良いように思う。
だから私はRAW現像はあまり間を置かずにすることにしている。もちろん後にやり直すことはあるが、そのとき生成したファイルは消さない。それが見本となるからだ。
それともうひとつ、撮影するときに、カメラをしばらく忘れてじっくり眺めることだ。30分だったら半分の15分は最低でもカメラを忘れたい。
そうして現像した結果が以前ここで紹介したこの写真だ。
上と少し色が異なって見えるのはPhotoshopとスクショのカラー空間の違いで、実際にはほとんど同じだ。
今日はもうひとつ。
私は写真は必ずプリントする。もちろん全部ではない。お散歩写真などはあまりプリントしない。だが旅先でいい景色に出会って写真を撮ったら何枚か選んでプリントする。以前はまず2Lでプリントしそこからさらに何枚か選びA4でプリント。さらにそこから選んでA3やA2にプリントしていた。
ポートレートも同じ。ただしポートレートはA3ノビまでが多い。
今は2Lを飛ばしてA4でプリントすることが多くなった。
写真はプリントして初めて真価を発揮すると信じている。これは経験から。
A3やA2にプリントするとそれはもうまったく違う。
例えは悪いが、ノートパソコンのモニターはラジカセ、27インチのカラーマネジメントモニターがステレオセットとしたら、A3やA2プリントはコンサート、それくらい違うと感じる。
2L版のアルバムは60枚入るフジのアルバムを使っている。すでに30冊近くある
これはチェック用
フジの2L用アルバム
A3ノビ
A3ノビ
A3ノビはA2のプレゼンファイルを使っているが、ビニールが曇ってきた。
どうするかね。
今日の写真はまだA4にプリントしただけ。
プリンターはエプソンのPX-5002、お気に入りの写真用プリンター。
それにしても、こういう写真はブログに貼っても見栄えがしない。だがプリントは全然違う。
さてさて、A4のアルバムは製本を作り直す予定でプリントからやり直している。
これにはビニールは使わない予定。数年で濁ってくるので。
でも仕事が猛烈に忙しくなってきた。
正月休みは元旦こそ休むが、それ以外はなくなりそうな気配。
さて、どうするかね。