
先日昔のフィルム写真のレタッチについて説明したが、その時「退色してしまったフィルムは除く」と書いた。
今日はその退色してしまったフィルムの写真のレタッチについて。
はじめに断っておくが、退色したフィルムというのはフィルムから主に青い色の成分が抜けてしまっておきることが多い。なので基本的には元通りに戻すことはできない。
色が薄くなったとか他の色に転色したならまだやりようがあるが、その大部分が抜けてしまったものは元には戻せないからだ。
そういったネガをスキャナーで読み込むと、青の反対色である黄色に全体が染まっている。

退色して青がほぼ抜けてしまったカミさんの若い頃の写真
スキャナーで読み込んだままの画像、ブログ用にリサイズのみ。
退色した写真のレタッチでは背景ありの人物写真が難しい。背景の空、山などと人の肌の両方をバランス良く調整することが求められるからだ。
逆に風景写真ではテキトーに全体を青っぽくすればそれらしく見えることも多い。もちろんそれでいいと言う訳ではないのだが。
なのでここでは少々難易度の高い、ごまかしのきかない木々を背景にしたポートレートを選んでみた。
ではPhotoshopで読み込んでみよう。
チャンネルからブルーチャンネルだけ表示するとこうなる。

こんな感じ。
少し拡大して荒れた粒子も調整しよう。本来は100%表示で行うのが正しいが、このフォルムはスキャン時に8000x5500ピクセルでスキャンしてあとで適正解像度に落とすので、33%表示程度でかまわない。

さらに服、肌、緑、空と微調整を続ける。
空はすっ飛んでしまっているので他の空をコピペして不透明度30%程度で合成する手もある。

レタッチ完了
解像度を適正にし、保存する。
完全では無いがだいぶ見られるようになった。
冒頭に書いたが、失われた情報はあとからはどうにもならない。スキャナーの機能で退色復元が付いているものもあるが、基本的には同じ処理を自動でやっているにすぎない。
プロセスを要約しておこう。
1.ブルーチャンネルをレベル補正で持ち上げる。
2.CameraRawフィルターで色温度、露出、ノイズなどを調整する。
3.各部をそれぞれ選択して微調整する。
かなり手間がかかる。
今回の例では15分くらいかかった。
ネガがダメになる前にデジタル化しておくことが肝要ということか。




