2024年5月17日金曜日

マルチアンプ、チャンネルデバイダーの調整

今日は朝から打合せ、超満員の地下鉄でクライアントのオフィスへ向かう。やれやれ。まあ仕方がない。コロナが契機で働き方の多様性が進んだと思っていたが結局ほとんど元に戻ってしまったのだろう。これは私見だが、報告だけの会議でもっともらしいことを言って仕事をしたつもりになる人や、何となく家に居にくい人が一定数いると、オフィスにいることが重要になり、もうどうしようもないのである。元に戻るのである。私も以前働いていた会社ではほぼ会議のすべてが報告を主としたものだったのを思い出す。

さて、気分を変えて。久しぶりにじっくりレコードを聴いた。仕事は忙しいがこういう時間も大切である。古いジャズ、ブルーノート。カートリッジはデンオンの方。うちにはレコードプレーヤーが2台あり、1台はデンオンのMC、もう1台にはオルトフォンのMCが付けてある。レコードプレーヤーが2台なのでフォノイコも2つある。

デンオンはケンブリッジのフォノイコ、音の傾向は比較的力強く、MCだがMMに近い音。

オルトフォンは昇圧トランス経由でロクサンのフォノイコ。低電圧MCの繊細な音。

なんとなく古いレコードはデンオン、新しいのはオルトフォンで聴くことが多い。だから今日はデンオンにした。コルトレーンとハンク・モブレー。

先日故障で交換したチャンネルデバイダーの微調整はまだだが、聴いていて不自然さはないのでまあいいだろう。チャンネルデバイダーとは別名クロスオーバーネットワークともいうが、スピーカーの低音、中音、高音を分けるための装置である。通常スピーカーの箱の中に入っているが、マルチアンプではアンプの手前で分けアンプを複数台使う。ちなみに全帯域を1つのユニットで受け持つフルレンジスピーカーには当然クロスオーバーは不要である。分ける必要がないからである。スピーカーの箱の中に入っているものはクロスオーバーネットワークと呼ぶが、アンプの手前で分ける機器は同じ名前では都合がよくないのでチャンネルデバイダーと呼ぶことが多いようだ。

ウチのスピーカーは3ウェイのマルチアンプである。チャンネルデバイダーのクロスオーバー周波数はLow-Midが1.4kHz、Mid-Highが9kHzに設定してある。それぞれのユニットの周波数特性はウーファーは30センチコーンでf0(25Hz)〜3.5kHz、ミッドレンジはドライバー+木製ホーンで800Hz〜20KHz、ツィーターはホーンで5kHz〜35kHzである。つまりクロスオーバー周波数はLow-Midは800Hz〜3.5kHzの間、Mid-Highは5kHz〜20KHzの間で決めることになる。

ただしたとえウーファーの上が3.5kHzまでとしても3.5kHzギリギリまで引っ張るのは良くない。せいぜい2.5kHz、理想は1オクターブ余裕を見て1.8kHz程度にした方がよい。MidやHighの下側はさらに安全を見た方がよい。これには2つ理由がある。1つはクロスオーバー周波数が仮に10kHzとしたら、つまりツィーターで言えばの再生下限は10kHzということだが、10kHzでバッサリ低音側をカットするのではなく、10kHzから徐々にゲインを下げていって1オクターブ下がったところ、つまり5kHzで元の音圧の6dB減衰や12dB減衰や24dB減衰ということなので、少し余裕を見てカットした方が良い、というのと、もう一つはユニットの得意な部分を使ったほうがよいという理由だ。食べられるけどあんまりおいしくない部分は使わずにおいしいところだけ使って料理しましょう、ということだ。ちなみにチャンネルデバイダーの標準的な減衰率は24dBである。うちのもそうである。6dBが1/2なので24dB減衰ということは、1オクターブ下がれば1/16になるということである。つまりゼロにはならない。

特にホーンは下側をギリギリまで使うと明らかに音が悪くなる。いわゆるホーン臭さが出る。ということで我が家のステレオに当てはめればクロスオーバー周波数はLow-Midは1.5kHz〜1.6kHz、Mid-Highは10kHzあたりが目安となる。あとは音楽を聴きながら調整すればよい。最後は耳が頼りである。

クロスオーバー周波数が決まればあとはゲイン調整だけである。ゲイン調整はウーファー、ミッドレンジ、ツィーターの音の大きさを揃えることである。基本的にはクロスオーバー周波数のサイン波を再生して各ユニットの音の大きさを揃えればよい。耳で聞きながらでもできるが単純に音の大きさなのでマイクで拾ってテープレコーダーなどのVUメーターでチェックすれば正確に合わせられる。

ちなみにアンプは3台とも同じものなので、単純にはスピーカーユニットの能率でゲイン調整はほぼ決まる。ホーンドライバーやホーンツィーターは能率が高く、コーンスピーカーは能率が低い。最近流行の小型スピーカーでウーファーが20センチ以下のものなどはスピーカーのコーン紙を重くしてf0を稼いでさらに製造コストを下げる方針なので能率はかなり低い。だが昔と違って安いデジタルアンプでも100Wくらい出るので仮にスピーカーの能率が80dBでも音量的には問題ない。だが私の経験では能率の悪いスピーカーは音はあまり良くない。これは一概には言えないが能率が良い(高い)スピーカーと悪い(低い)スピーカーではアンプで同じ音を出してもスピーカーから出てくる音の大きさはずいぶん違う。能率95dBのウチのウーファーと最近多い背の高いタイプのスピーカーのウーファーはだいたい85dB以下で10dBくらい違うが音の大きさは3倍も違う。だが歪みも3倍違うかといえばそうでもないように感じる。つまり能率が1/3になっても歪みは1/3にはなっていない。ここで注意点だが歪みというのは広義では雑音の類だが、アンプなどのザーとかサーとかいうノイズとは異なり、音楽の奇数倍音を主とすることが多い。つまり普通に聴いていると歪みには気が付かないことも多い。簡単にわかる方法がある。少しボリュームをあげる。すると音が大きくなった以上にウルサイと感じるのが歪みの多いスピーカーの特徴だ。わかりにくいように聞こえるかもしれないがかなり違いがはっきり出る。

さて、我が家のスピーカーは低音は30センチコーンで95dB、中音、高音は105dBくらいである。ウーファーの95dBは決して悪くはないが、高効率のホーンやドライバーに比べるとあきらかに能率が悪い。その昔30センチや38センチを2コなんてスピーカーがあったが、あれは2つにして能率を上げ、ミッドやハイのホーンに合わせるためだった。

さて、ということで私はどうやっているかと言えば、中音と高音はパワーアンプのアッテネーターでマイナス8dB調整し、残りをチャンネルデバイダーのゲイン調整つまみで微調整している。非力な真空管アンプでアッテネーターで減衰までしても家が壊れるくらい大きな音が出る。




2024年5月14日火曜日

ハンバーガー

 久しぶりにハンバーガーをつくった。うちは牛肉ではなく豚肉を使ってつくることが多い。豚肉の方があっさりしていておいしいと家族みんなが言う。わたしもそう思う。

黒豚の挽肉3パックとタマネギ

材料は豚挽肉とタマネギだけ。あとは塩とこしょうと焼くためのオリーブオイルくらい。卵やパン粉は絶対加えてはダメ。不味くなる。


タマネギ1コ半をみじん切り

最初にタマネギをみじん切りにする、泣きたくならないようにするには包丁をよく研いでおけばよい。またはタマネギを冷蔵庫で冷やしておくのも効果的。


テフロンのフライパンでかるく炒める


中火でタマネギを炒める。色が変わるほど炒めてはだめ。しんなりするくらいでよい。油は使わない。だからテフロンのフライパンがよい。


このくらい炒めれば十分


次に豚挽肉をフードプロセッサーでこねる。ボウルに入れて手でこねるにはだめ。時間がかかりすぎて疲れる。フードプロセッサーにかけるときは塩を加える。


豚挽肉をフードプロセッサーでこねる


肉は塩を少し加えてこねるとかなり粘り気が出て十分形がまとまる。パン粉や卵をつなぎに入れなくても全く問題ない。むしろ卵やパン粉は味が悪くなるので使わないほうがよい。これは牛肉を使うときも同じ。フードプロセッサーは低速で3分くらいこねる。うちのフードプロセッサーは山本電気という会社のだが、モーターのパワーが弱くて頼りない。すぐに過負荷で止まってしまう。こういうのは業務用かアメリカ製がよいかも。

話は変わるが、ジューサーで以前、ティファールとかパナソニックとか使ってみたが氷を入れるとまるでダメで全くオハナシにならなかった。それでアメリカ製のバイタミックスに変えたのだが、まるで違った。そりゃもう全然違った。もう何年も使っているがすこぶる快適。パワーは重量挙げの選手と幼稚園児くらい違う。おおげさではない、本当にそれくらい違う。

さて、肉をこねている間、タマネギのみじん切りはフライパンごと扇風機で風を当てて冷ましておく。ここで十分冷ますことがたいせつ。ぬるいと挽肉を混ぜたときに肉の脂肪分が溶けてベタベタして作りにくい。

フードプロセッサーの挽肉に冷えたタマネギを入れて再び低速で混ぜこねる。十分混ざったらタマネギを炒めたフライパンに空けておく。皿でもよい。黒こしょうを振りかける。


黒こしょうをすこし多めにかける(火にはかけない)


テキトーな分量で丸めてフライパンに並べておく。

テキトーな大きさで丸めておく


これであとは焼くだけになった。焼くのはテフロン加工ではない鉄のフライパンがいい。よく熱して油を回してすてて、少し冷ます。


焼く

中火で焼く。フタはしない。

裏返して焼く


塩を加えてしっかりこねたので型崩れしない。


パンを焼いて、マスタードを塗りレタスやトマトといっしょに焼きたてをはさんでハインツのトマトケチャップをかけながら食べる。

食べるのに忙しくて完成品の写真を撮り忘れた。悪しからず。

これは以前作ったときの写真。まあ、だいたい同じなので・・・

ハンバーガー


今回のとはパンがちがうけどまあいいだろう。パンと言えば最近ニュースでパスコのパンにネズミの死骸が入っていたというのがあった。こういうことが起きると企業の体質が明らかになる。なるべくはやく火を消して損失を最小限にしよう、という企業と、あってはならないことが起きたのだから損失よりも何が何でも原因究明と企業体質の改善に全力を入れる企業と。残念ながら後者は少ない。パスコもそうだ。全ラインを止めるべきだった。企業のHPには5月7日付けの突っ込みどころの多いお知らせとお詫びがあるが、その後1週間経ったがその後の報告はない。ウチでは時々マフィンを買っていたが今後2度とパスコのパンを買うことはないだろう。

ちなみにねずみの入っていたパンは「超熟」という食パンで商品のキャッチコピーが「余計なものは入れない」らしい。



2024年4月26日金曜日

ゴールデンウィーク

 連休中も仕事はあるが、それでも電話やメールも来ないので、完全に自分でスケジュールを組むことができる。だから仕事は8件ほどアクティブだが他にやりたかったことをするチャンスである。今年は延期になっていた図書室の改装とそれに伴い本棚を製作する予定だった。本が入りきらないのである。

ところが先週末から足に傷みがあり、数日前についに歩くことも困難になってしまった。やれやれ。不幸中の幸いは先週は毎日打合せで外出だったが、今週はなぜかすべてオンラインミーティングだったこと。出かけないですむのはホント助かった。さてこの足の痛み、原因はわからないが、今日は傷みが少し引いたので病院に行った。X線検査で骨にも関節にも異常なし、ばい菌が入ったとしたら歩かずと痛いはずなのでこれもなし。ということで原因はわからないが「たぶん腱鞘炎」との診察結果。ちなみにX線検査の際、びっこを引いて歩いていたら医者が、え!そんなに痛いの?と聞かれた。そう、普通には歩けない。病院まで歩くのも大変だった。びっこひきながら歩いていると足がつりそうになる。で、治療は湿布と痛み止めだったが、痛み止めはなしにしてもらい湿布薬だけにした。そうは言わなかったがこの手の痛みは痛みだけ抑えても場合によっては治りが遅くなるだけだ。だから痛み止めはなしにしてもらった。医師には我慢できないほど痛くなったらまた来ますのでそのとき痛み止めを処方してください、とお願いした。

さて、そんなわけで、ホームセンターには行けそうもない。仮に材料があったとしてもドカチン作業は足に負担が大きい、ダメである。

でもまさかこんなことになるとは思っていなかったので連休の過ごし方の代替え案は考えていなかった。医者には、痛みをこらえて無理しないこと、とも言われている。近所を少し歩く程度はまだしも、少し長い散歩すらできない。

そんなわけで、昨日から考えている。何をするかね。

と、それから2日ほど経ち、足の痛みはだいぶおさまった。何をするかは決まっていないが、まずは仕事を片付けることにした。その間に連休後半の予定を考えればいい。

さらに客先から着手したばかりの仕事に関して、少し急いでいるという連絡も入り、あまりのんびりもしていられないことになった。まあいつものことであるが。

今日は足の痛みもだいぶ治まったので新宿で何軒か買い物をして帰ったのだが、帰り道にまた痛みだした。やはり無理は禁物だ。

さて、足以外にも故障したものがある。メインのステレオ装置である。うちのステレオ装置は日頃仕事をしながら音楽を聴く装置と、レコードプレーヤーを使って音楽を聴く装置がある。故障したのはレコードを聴く方でクロスオーバーネットワークという装置の故障である。dbxの234xsという3ウェイ用のもの。修理はできないだろう、買い換えることにした。このdbx、発振するいやな壊れ方をしたので今回はdbxはやめてベリンガーにしてみた。


さて、結局休みらしい休みは1日だけ、サンドイッチを作って江ノ島に行ってきた。風があってのんびりお弁当というわけにはいかなかったが、まあまあ楽しめた。あまり多くは歩かない方がよいので砂浜でのんびりし、写真もほとんど撮らなかった。


往復のロマンスカーはまあまあ良いのだが、家族連れが多く、かなり社内がうるさい。まあ仕方がないが苦手である。文句を言う気はさらさらないが、次はヘッドフォンと音楽かな。

そんな訳で図書室は三たび延期となった。まあ仕方がない。仕事も予定より忙しくなったしそもそも足が完治するまで無理は禁物である。

今日は連休後クライアントとの打合せ。地下鉄の中でこれを書いている。現在アクティブでこちらのコートにボールがある案件が7件ほどになった。連休明けまでに2件終わって新規に1件入ったから。7件もあっていいでしょ、とかすごいでしょという意味ではない。私のような仕事では仕事の種類にもよるが同時3件程度では食っていけない。5件から10件必要だ。だから7件というのはまあまあということになる。

さて、地下鉄が地上に出た。降りる駅である。もう少し書きたいこともあったが、まあこれでいいだろう。

2024年4月18日木曜日

Macintosh MA6450の修理

 仕事をしながら音楽を聴くためのステレオのアンプ、マッキントッシュMA6450の調子が悪く、右チャンネルの音が出ないことがしばしばある。ボリュームをくるくる回すと直ったり、左右バランスをくるくる回すと直ったり、スピーカーAB切り替えをしたら直ったりと、これはどうもあちこち可変抵抗やスイッチの接点不良だろう。このアンプ、プリ部はお粗末で、ボリュームの可変抵抗などはあまり良いパーツは使っていない。可変抵抗器は良いものはそれなりにデカい。これのは小さい。

最近は毎回くるくる回してごまかしごまかし使っていたが、不具合の頻度が高くなり、これはちゃんと修理しよう、ということになった。内部ランプをLEDに変えたり、内部の掃除で完全にバラしたこともあるので、修理のポイントはほぼ見当もつく。まあ1時間くらいの作業だろう。

まずはラインやスピーカーなどの配線を外し、アンプを作業台へ移動、ネジを外してカバーを開ける。

MA6450カバーを外したところ


次にフロントを外し、ボリュームユニットの付いた基板を外し、基板上の可変抵抗のホールに接点復活剤を注入する。それぞれの孔にワンプッシュくらいとかなり多めに注入。タレてくるほど多いのは良くないが少々多めでも問題はない。接点復活剤はショートしたりしない。

接点復活剤



注入後はアンプに取り付ける前に何度も何度もくるくる回して薬剤をなじませる。接触不良の主たる原因は接点(金属)の酸化皮膜なので、念入りにくるくるすることで酸化皮膜を除去する。


基板を元に戻し結線し、フロントのプッシュスイッチにも接点復活剤を差し、元通りに組み立てる。アンプを元の位置に戻し配線後に音だしチェック。接触不良がなくなった。よしよし。これで数年は大丈夫だろう。



さて、今週は打合せが4件入っているので出かけることも多い。いい陽気なので散歩もよい。おでかけはフジの古いデジカメをポラロイドのように使っている。これが結構楽しい。

1枚目は散歩でオペラシティへ行ったときに撮った写真。

オペラシティ


次は散歩の途中、三井ビルでコーヒーブレイクの時に撮った写真。

三井ビル(TMA-1, Tokyo Magnetic Anomaly-1)←😁

3枚目は昨日打合せのときに撮ったもの、ただしカメラを忘れてこれはi-phone。

デッキ


4枚目は今日の夜、夕食を食べ過ぎて食後の腹ごなしで散歩したときに撮った都庁のプロジェクションマッピング。

都庁


すべてphotoshopのバッチ処理でポラロイド風に仕上げる処理をしている。バッチ処理を使えばたとえ100枚の写真でも2〜3分で処理できる。階調を落とし、若干アンダーにして最後に周辺光量を減らしリサイズして保存している。

最近ネットで、あえて昔風の画質の悪い写真を撮ることがトレンドとして一部で流行っているという記事を見た。まさにこれだなぁ、と思いながら自分で撮った写真を眺めている。「性能より味」というわけだ。



2024年4月10日水曜日

桜の写真と被写界深度

 用事で新宿へ出た帰りに桜を撮りに新宿中央公園の隣の熊野神社へ寄った。あまりいい写真が撮れそうもなかったが一緒の行った娘は熱心に撮影していたので、ふと被写界深度別で撮影をしてみた。被写界深度とはわかりにくい名称だが、ピントの合う範囲のことで、例えばカメラから4mのところにピントを合わせた場合、4mのところはピントが合うのは当然だが、少し近いところや遠いところにも同時にピントが合うかどうかのことである。ピントの合う範囲が広い場合、たとえば4mに合わせたときに1mから10mくらいまで合うような場合は「被写界深度が深い」、逆に4mのところだけピントが合い少し前や後ろはボケてしまうようなときは「被写界深度が浅い」という。この範囲はセンサーサイズやカメラのレンズの絞りによって変わってくる。撮影の時はセンサーサイズは変えられないので絞りで調整する。開放では「浅く」絞れば「深く」なる。

一般に「浅い」と背景がボケて写す対象、人物でも花でもそれが引き立って見えるので、プロっぽく見える。また開放f値が小さいレンズは値段が高いので、ガンバッテ買った高いレンズで背景がボケるとそれだけでうれしい人も多い。まあ気持ちはわかる。

例えばキヤノンのレンズで50mm、f1.8なら3万円くらいだがf1.2だと15万円くらいと5倍も値段が違う。もちろん値段の差は開放f値のみが理由ではないが、5倍も高いレンズをガンバッテ買った人はパンフォーカスなんて頭に浮かばないというものだ。まあいいけど。

さて、私と娘があれこれ撮影しているとき、カミさんはヨコでのんびり桜を眺めていた。この際、カミさんが一番時間の使い方がよい。

さて、カメラはオリンパスのEM-1IIでレンズはフォーサーズの50ミリマクロ。

f2.0

f3.5

f5.6

f9.0

f14.0

さてさて、スペック偏重のカメラオタクは絞りを9.0以上に絞ると解像度が低下するなどと言っておるがあまり気にする必要はない。14まで絞ると結構ピントの合う範囲が広い。このくらいも良かろうと思う。安いレンズであまりボケを気にせず撮るのもいいということだ。

f2.0


f3.5


f4.5


f5.6


f9.0


f14.0

2枚目、こういう構図はf2.0がいい。フォーサーズはボケないがまあこれくらいでもよいだろう。
フォーサーズは単焦点でまあまあ明るい安いレンズに力を入れるべきなのだろうと思う。
さえないジャンバー着てつまらない顔して高級カメラで下手っぴな写真を撮っているおっさんのヨコで、軽い軽いフォーサーズでセンスある写真をパシパシ撮るのが良かろうと思う。

まあ、かく言う私も今日は実験とはいえ、つまらない写真を撮ったものだ。




2024年4月1日月曜日

江ノ島

 お弁当を作ってロマンスカーで江ノ島へ出かけた。天気も良く3月としては記録的に気温が高い日で日差しも強かった。砂浜にレジャーシートを広げ、持って行ったお弁当を食べながら海を眺めた。カミさんと娘が波打ち際を散歩している間、私は1時間半くらい昼寝をした。その後再びロマンスカーに乗って帰ってきた。

今回300ミリの望遠レンズを持って行った。換算600ミリ相当、これに2倍のテレコンを付けて1200ミリで写真を撮ってみた。

E-M1-II M300 F4.0 + MC-20、f/8 1/800 ISO200


少し離れたところに小鷺がいた。波打ち際で小魚を捕まえて食べていた。30メートルくらいまで寄って写真を撮ってみた。私はあまり鳥の写真は撮らない、鳥の目が苦手だから。でもまあ、たまにはいいかな。
E-M1-II M300 F4.0 + MC-20、f/8 1/800 ISO200





E-M1-II M300 F4.0 + MC-20、f/8 1/640 ISO200



やっぱりこの目がこわい。

さて、帰ってからカメラの掃除。

掃除にはアルコールのウェットティッシュとキムワイプを使う。実はアルコールタイプのウェットティッシュはカメラの掃除にはあまり良くない。アルコールはラバーを痛めるから。
でもラバーがペタペタするのが大嫌いなので今日はアルコールウェットティッシュを使った。
本当はラバー部分は45度くらいのお湯で洗って固く絞った手ぬぐいで丁寧に拭く方がいい。そのあと風通しの良いところでよく乾燥させる。プラスチックや金属部分はキムワイプで拭く。ペタペタするようならここも固く絞った手ぬぐいやハンドタオルで拭く。そしてよく乾かす。
レンズは保護フィルターを付けているので、保護フィルターはティッシュで拭いた。フジのレンズクリーニング液をつけてもいいが、今日はティッシュで十分だった。

さて、ポートレートの写真集制作のための1次プリントが終わった。全部で320枚ほどになった。追加プリントも100枚を超え、少しお金も余計にかかったが仕方がない。

ポートレート写真のプリント、全部で320枚ちょっと。A4のファイル6冊になった。


当初モノクロとカラーはファイルを分けようと思っていたが、一緒にした。
もともとはカラー写真として撮影した写真とモノクロ前提でカラーで撮影した写真があるので、分けられると考えていたのだが、カラー用で撮影した写真でモノクロにしてみたらその方が良かった写真も、反対にモノクロのつもりだったがカラーの方がよいものもあったりで、それなら分けるのをやめて、いろいろやってみよう、となったからだ。こういうところまだまだ修行が足りないなと正直思う。デザインでも写真でもやってみなければわからないことが多すぎるように感じる。それではダメだ。うーん。
少し仕事が忙しくなってきたので、少しお休み。つづきは4月末頃かな。プリントした写真をテーブルに並べて選ぶ作業。楽しみである。

さて、今日はもう少し普段撮りの写真を。
1枚は娘の買い物に付き合って中野のブロードウェーに行ったとき写したもの。
中野ブロードウェーは2階の窓やバルコニーが飾りで付いている。実用性はなし、ただの飾り。この手法はディズニーランドのガレリアと同じ。つまりハリボテ。

もう1枚は大手町の古いオフィスビルの内部。
先日打合せに行ったとき写したもの。このビル、耐震補強はしていないので新耐震以降だがかなり古い感じなのでおそらく昭和58年頃の建物だと思う。こういう古いビルは大好きである。
ディスニーランドの銀紙とボール紙でできたファサード建築より、こっちが好き。

丁寧な左官仕上げとテラゾタイルがいい味を出している。
おそらく後から取り付けたであろう階段の金属手すりもなかなか良い。この手すりなどリニューアルもなかなかわかっている人がデザインしている。こういうもののよくわかったデザイン、最近はかなり少ない。


2024年3月20日水曜日

女性ポートレートのレタッチ

前々回、 前回、と標準的な女性ポートレート、スナップの現像とレタッチについて解説した。もちろんこの2回で現像での調整項目すべてを説明できたとは思っていないしレタッチの方も同様である。

その他の調整、レタッチ手法はその説明にふさわしい題材があるときに少しずつ説明していこう。

今日は女性ポートレートでお化粧をしているモデルの顔と身体の色合わせについて説明する。つまりファウンデーションを塗った顔と塗っていない身体との連続が不自然にならないよう調整する方法についてである。

方法はいくつかあり、最も一般的なのはまず顔または身体が自然に見えるよう画像全体の露出や色温度を調整したあと、追加調整が必要な部分を選択範囲を作り調整レイヤーなどで補正する方法だろう。この場合の調整レイヤーは色調補正1つで済むこともあれば、色調と明るさを行う必要があることもある。ただし選択範囲は色補正も明るさの調整も基本的に同じものが使えることが多いのでレイヤーが増えても作業時間はそれほど増えない。また、色調と明るさが別の調整レイヤーになっていれば、後で個別に微調整することもできる。

この方法が面白味に欠けるというわけではないのだが、今日はちょっと違った方法を紹介しよう。RAW現像の際、顔を自然に調整したものと、身体を調整したもの、同一RAWから2枚の画像を作成し、この2枚を1つの画像に合成する方法である。この方法の良い点はRAW現像でそれぞれいい感じの画像をつくるので、顔と身体を同じように作業することができるところだ。良い例えではないが、ピザを作るときマルゲリータとペパロニを半々にしたいとき、前述の方法はいったんマルゲリータを1枚作って、そこからバジルを取り除いて別でグリルしたペパロニをのせるようなものだが、後述の方法は、マルゲリータ1枚とペパロニ1枚作っておいて半分ずつ食べるような感じである。後述の方がペパロニは美味い。また直感的だし分かりやすくもある。必ずしも後述の方法が常に良いという意味でではないが方法を覚えておくのは良いだろう。画像に応じて使い分ければ良い。ただし、後述の方法は簡単そうだが押さえておくポイントもいくつかある。順を追って説明する。

撮影データをCameraRAWで開いたところ


まずはRAW現像から。今回使うのはこの画像。例によって当時白飛びを恐れてアンダーで撮影、全体がくすんでいる。ではいつものようにAdobe photoshopプラグインCamera RAWを起動する。まずは1枚目、顔を自然に見えるよう調整する。

顔が自然に見えるよう現像


このときは顔しか見ない。原則として他の部分の色味などは全く気にせず調整する。身体など色味をこれとはちがった調整をする部分は別データを作りそちらを使うからだ。

まあ今回の写真では、このままでも全体感はあまり問題ないレベルである。これでおしまい、とするのも間違いとは言えない。だがよく見れば顔と身体で色味が微妙に異なっている。あまり厚化粧ではないが顔に塗ったファウンデーションのせいだろう。肩や胸元腕など、顔に比べ色味がわずかにグリーンに寄っているように見える。また明るさも微妙に異なる。そして写真編集ではこのような微妙な調整が大切で、きちんと調整すれば、わずかだが着実にクオリティが上がる、私は、そういう編集を心がけることが大切だと常々感じている。

さて、このときポイント1。顔を調整したところでRAWデータをDNGで保存しておく。




顔の設定のRAWデータをDNGで保存


CameraRAWはパラメータを調整して「開く」とその設定内容が保存される。つまり次回そのRAWデータを開いたときは一からやり直す必要はなく、前回の設定を必要な部分だけ変更することができる。これはとても便利な機能で、これなしではRAW現像なんてやっていられない、と言えるほどである。一度現像し書き出した後、やはりもう少し色温度をとか、露出をとか、ハイライトをとか、ノイズレダクションを、などと再調整することは実に多い。そのたびにまた1から調整をやり直しなんて絶対無理である。前回調整したパラメータなんてもちろん覚えていない。だから前回の調整状態で開いてくれるのはたいへんありがたいのである。だがここで新たに「身体」に合わせて再調整をすると、「顔」の設定は上書きされて消えてしまう。それは困る。後ほど顔を再現像することもあるからだ。そこで顔の設定ができたところでRAWをDNGでも保存しておく。DNGというのはRAWデータの汎用フォーマットでメーカーの種別なく用いることができる。もともとすべてのカメラメーカーに向けた汎用記録方式を目指して作られたフォーマットだが、カメラメーカーは独自フォーマットへのこだわりが強く、DNGはあまり普及しなかった。このあたり日本で液晶テレビ黄金期から衰退への道筋に似た、つまりデジタルカメラ王国日本の衰退の匂いがするのだが、多分気のせいだろう。まあいい。

さて、そんなDNGフォーマットだが、実際に便利だし、現像にCameraRAWを使う限りは問題ない。また元のRAWデータも残してあるのだから。

さて次、2枚目。今度は身体を先ほど現像した顔に合わせて色調整しながら現像する。ここでポイントその2は先ほど現像が終わった画像の顔の部分(Photoshop)を隣に置いておき、見比べながら作業すること。

Photoshopの画像を下に置いて見比べる



左は見比べ用のPhotoshop画像で顔の部分を見えるように置いてある。そして右側がCameraRAWのウィンドウ、顔に合わせて「身体」の色合わせをする。終わったら開く。これで1つのRAWデータから2つのPhotoshop データが作られたことになる。

現像の終わった2つのデータ、上が顔、下が身体用のデータ



そして上の画像から顔と背景、下の画像から身体部分を使い1つの画像にまとめる。
顔の画像を底にして、身体のデータを全体選択しコピペで顔の方のデータにに貼り付ける。身体の画像は新しいレイヤーとなる。

背景に顔用、レイヤー1に身体用画像



レイヤー1(身体の方)にレイヤーマスクを作成する。レイヤーマスクのマスク色はいったん黒とする。これでレイヤー1はマスクによって隠された状態となった。

レイヤー1のマスクが黒、つまりレイヤー1は非表示となっている



そしてこのレイヤー1のマスクをブラシツールで白く塗り、部分的に表示させる。レイヤーマスクは黒の部分は非表示、白の部分は表示である。グレーは半透明となる。グレーはその濃さによって透明度が変わる。
ここでポイントその3、ブラシツールは必ずエッジをぼかし、不透明度は50%以下で重ね塗りをして表示される部分を徐々に増やしていく。何度も塗ったところはどんどん白さを増し、つまり見えるようになってくる。やり過ぎたと感じたらブラシ色を黒にして戻していくこともできる。このあたりは論より実践で、何度かやっているうちに要領がわかってくる。顔と身体がいい感じで合成できた。

次に腕の部分が少し暗いので、レイヤー1をコピーして一旦レイヤーマスクを白に戻し、つまり完全に見える状態にして、CameraRAWフィルターで腕の部分のみ見ながら露光量を調整する。かなり全体は白っぽく飛ぶが気にしない。調整が終わったらレイヤーマスク全体を黒くし先ほどと同じようにブラシ(白)で腕の部分を塗り、見せる範囲と量を調整する。この部分、3枚目のRAW現像を用意してもよいが、画像のほんの一部なのでレイヤーをコピーしCameraRAWフィルターを使った。

顔と身体、そして腕の調整が終わった画像、ただしレイヤーが3つ



合成が完了した。ここでレイヤーを結合してしまっても良いが、プリントの後で各レイヤーを微調整したくなる場合もある。なので各レイヤーは残しておいた方がよい。何らかの理由で結合したレイヤーが必要な場合は、ポイントその4、新規レイヤーを作り、optionキーを押しながら「表示レイヤーの結合」をすると元のレイヤーを残した状態で、今作った新規レイヤーに結合された画像が作成される。

新規のレイヤーに結合された画像が作られる



あとからわかるようにこの新規レイヤーの名前を変えておく。
このレイヤーの画像をコピーしてソフト処理をするのもいいだろう。今回はソフト処理はなしで仕上げた。以上で作業は終了である。いろいろ面倒そうに見えるが、全体で15分程度の作業時間である。要は慣れである。

上半分が顔のみに合わせて現像、下が別々に調整したものの合成



かなり微妙な違いだが、冒頭で述べたとおりこの差がとても大切なのである。

完成画像