2026年4月13日月曜日

2026年、仕事の作業環境と良寛の本

 4月になり半月が経ったが仕事は相変わらず全く入ってこないので、これを機に前半のんびり、後半お片付けの日々である。今日は久しぶりに作業環境の写真を撮ってみた。ただし、今回は反則で片付けたあとの撮影である。3月中は仕事がかなり忙しくほとんど片付ける時間がなかった。また模型製作ではどうしても作業机の上に製作中の模型のパーツや工具などがあり片付けることができなかった。4月に入りヒマになったがまずは数日のんびりで、片付けも後回し。こんなことは珍しい。だがそれほど疲れていた。

そんな訳で放ったらかしのままだった作業環境だが、4月中旬になりようやく片付ける気になった。そして片付け後写真を撮り、この状況を基本として、今年2027年の作業環境をどのように改良していくかを考えることにした。

今まで何度も書いてきたことだが、仕事の作業環境というのは作業効率の上でも重要なことは言うまでもないが、快適に作業できることが効率と同じくらい重要で、我慢しながらではなく、楽しみながらできることがとても大切なのである。会社勤めをしていたときはできなかった自由が今は何でもできるのである。しない手はないのである。

と言うわけで写真。まずはMacの作業机。

Macの作業机

ここはほとんど変わらない。ほぼ完成形と思っている。前回からの変更点はモニターで、中央下のメインモニターの調子が悪くなったので、新しいモニターに変更したこと。今回もナナオ(EIZO)のColor Edge27インチ。調子が悪くなったモニターは画面の下3センチくらいが黄色っぽく変色してきてしまった。そこでこれを右のパレット用モニターにした。右下のモニターこの写真でも偽色がわかる。だがパレットはほとんど下数センチは使わないのでこれで全く問題ない。また、現在3台のMacを使っているが、これを今年の後半には2台にしようと思っている。メインのStudioが壊れた時用予備のMacと音楽をかけるために使っているMacを兼用させようと思っているからで、そのためモニターの構成を一部変更した。今日は小さなタオルをミューズ石けんで洗い、石けん成分が少し残る状態で机の天板などをゴシゴシ拭いてサラサラで気持ちがよい。マウスやキーボードや机が少しでもペタペタするともう我慢できないので、週に1回、これからの季節は最低でも週2回は拭くことにしている。

次にサイドデスク

サイドデスク

ここは特に変更する予定はない。ただしサイドデスク下のワゴンは作り直すことも検討している。理由はこのワゴンの上に収納してあるスキャナーがそろそろ寿命のような気がするからで、そもそも以前は仕事で写真スキャンがある程度あったが今は全くないので、高品質スキャンの必要がなくなったこと。つまりスキャンするのは書類などの保存用のみなのである。なので画質より起動の早いLEDベースのスキャナーに変えるのもありかな、と言うわけである。

写真用スキャナー

ちなみに今使っているスキャナーはエプソンのGT-9800Fでもう15年以上使っている。故障もなく安定していてとても良いスキャナーだった。だがさすがにそろそろ寿命のようだ。

次のスキャナーの候補が見つからないので慌てずゆっくり決めることにしようと思っている。そして機種が決まったらワゴンも作り直す予定である。

次は本棚。

本棚

ここは大きな問題はないがもう少し本を置きたいので、カメラを別の場所に移動させようかなと思っている。それくらいかな。

最後に作業机。

作業机

ここは大いに問題ありで、そもそもここで接着剤を多用した模型の組立は考えていなかった場所だった。だが模型の仕事が増え、工房が手狭なこともあり、仕方なく模型製作の主戦場となってしまった。本来紙を切るためだけの目的で置いたカッターマットが接着剤や塗料でご覧の通りである。やはりここは本来の目的である手描きで絵を描いたり、ちょっと紙をカットしたりという作業机にし、模型は工房を改良しそっちを作業スペースとするように変更したい。これは今年中には解決したいと思っている。

最後に黒板

黒板

黒板は仕事の進捗管理に使っている。冒頭に書いたように今は仕事がなく、このありさまだが、まあ今はその空いた時間をのんびり過ごせばいいだろう。

その後、本棚のカメラを隣の本棚に移し、図書室から何冊か本を持ってきて並べた。音楽を聴きながらペラペラとページを繰るのによさそうな本を選んだ。

本を何冊か持ってきた


仕事が忙しいときはなかなかこういう時間は取れないので、今のうちに楽しんでおこうと思う。今日はビル・エバンスを聴いている。ビル・エバンズはレコードとCDを4枚ずつ同じものを持っている。今はCDをitunesに読み込んだものを聴いている。昨日散歩の途中で寄ったパン屋のカフェテリアでかかっていたので久しぶりに聴きたくなった。今朝は外は良い天気だが、暗めの書斎で本のページを繰りながら聴くのがなんとなく自虐的でもあり、でも気持ちよくもあり、と

松岡正剛著「外は、良寛」

図書室から持ってきた本の一冊「外は、良寛」をペラペラと読むともなし見るともなしにページを繰りながらつまみ食い。松岡さんはこの書の中で「良寛の書はキースジャレットのケルンコンサートと合う」ようなことを書いているが、まあそうかもしれないけど、それってそれすぎるような気がして、私はビル・エバンスを小さな音で聴きながらページを繰るのがいいかな。モノトーンというイメージはその通りだと思うけど。そうね、キース・ジャレットのケルンコンサートのような精神性を極限まで高めた演奏より、そうでないが決して軽薄ではないビル・エバンスの音の中に時々おとずれる何かが良寛の書と繋がるように感じるような気がするので。もちろんビル・エバンスが良寛ぽい、と言うわけでは全くない。そうではなく小さな音でビル・エバンスを聴きながら暗い書斎でページを繰るのが「外は良寛」という時間を感じると、そういうことなのだが・・・

ちなみに良寛についての本は実に多い。本屋で立ち読みをする程度で全てに目を通したわけではないが、どうもあまり好きになれなかった。良寛が、ではなく良寛のことを綴る著者すべてが、である。なんかこう「良寛を理解することはすなわち」、とか良寛の「心」だの「生き方」だの。「私は読者より理解している、それでもまだまだだ」みたいな論調、そういうのが苦手だった。

その点松岡正剛はいい。なんかありがたい話にしないで、断片的に思うまま綴っている。なのでこの本だけ例外的に読むのである。



2026年3月29日日曜日

模型の収納箱

 イベントなどで展示する模型は数年使うことが考えられるので模型そのものの堅牢性も重要ながら輸送保管用の収納箱も丈夫な必要がある。また、輸送中の振動や誤ってぶつけたり落としたりすることも考慮し、衝撃を吸収するクッション材も必要だ。

最近作っていた模型3種類のうち、1つは壊れてしまった模型の修理だった。残念ながらどこかで落としてかなりの衝撃が加わったようで模型が台座から外れて一部のパーツが割れてしまっていた。当初の模型箱は電車での移動も可能なように箱をなるべく小さくするため、クッション材が十分ではなかった。もちろん輸送の振動で壊れないようにはしてあったが、落下しても大丈夫とは言えなかった。今回やはり不可抗力で落としてしまうこともあるということを考慮して箱をひとまわり大きくして発泡ウレタンを厚く全面に敷き、大きな衝撃にも耐えられるように箱の改良を行った。

作り替えた収納箱


私の作る模型の収納箱はダンボール製である。厚さが1.5センチあるダンボール板を業者に注文し、この板を加工して箱を作っている。このダンボールはとても強く頑丈な箱を作ることができるのだが、その分加工は大変で、模型用の箱づくりはだいたい丸2日から3日かかる。材料も高価で3’×6’(180センチ×90センチ)で1枚7千円ほどである。これを箱の大きさにもよるが通常2枚は使う。

模型箱用のダンボール

箱の中に入れるクッション材は発泡ウレタンで1枚1万円強、1つの箱にほぼ1枚使う。収納箱の製作にはこのほか、箱のベルトや金具、フタのかみ合わせ用のベニヤ板、注意書き用のシール、保護フィルム、組立用の接着剤などが必要で、材料費の合計は3万円くらいだろうか。接着剤なんて微々たるものと思ったら大間違いで木工用ボンド180g入りを丸2本は使う。

かと言って労務費と材料費を合わせて請求なんてできないので模型のオマケとして作ることにしている。

以前、箱だけどうしても作ってくれないか、という依頼があり3万5千で受けたことがあるが全く商売にはならなかった。

ではもうちょっと手間や材料のかからない箱にすればよいものだが、そこはこだわりがあって妥協はしたくないのである。

商売なので利益の出ないことにこだわるのはダメなことは分かっている。だがこだわって作った模型をテキトーな箱には入れたくないのだ。まあもう少し合理化する方法は考えた方が良いのかもしれないが、模型そのものの受注が少ないので、今はこれでいいと思っている。

さて、そんな収納箱だが、製作するときはまず図面を描く。模型サイズ+クッション材で箱の外形が決まる。仮に模型が一辺40センチのキューブだとすると、模型は通常台(ベース)に乗っている。このベースが模型より少し大きいのでベースのサイズを考慮し、これにクッション材とダンボールの厚みを加えると、箱の外形はだいたい一辺60センチとなる。つまり元の模型の2回りくらい大きい箱になると言うことである。

箱の図面

模型サイズはまちまちなので毎回上記を加味した箱を設計するのだが、各面の大きさが決まったらダンボールの繊維方向(強軸-弱軸)も考慮し板取り検討も行う。

次に図面に沿ってカットするのだが、重要なのがダンボールの貼り合わせ部と小口の処理で、じつはここが最も手間がかかる作業なのである。ダンボールを単純に直角に貼り合わせてもコーナーの強度が出ないので特別な処理をしている。

板取り図に沿ってカットしたダンボール板


カットしたダンボール板に加工のマーキングをする



心材も取り除き表目のクラフト紙のみ残す



この表面材を接着する別のダンボール板に巻き込みながら箱を接着することで強度のある箱になるのである。

クランプなので押さえながら接着して箱にする



この接着に木工用ボンドを大量に使う。ボンドの多くはダンボールの波板のすき間に入り込むのでかなりたっぷり付ける必要があるためだ。180g入った木工用ボンドがあっという間に空になるのはそのためだ。

だがこうして苦労して作った箱は丈夫さは折り紙付きで、人が上に座っても大丈夫なほど頑丈になる。中に入れた50ミリ厚のスポンジと合わせてこれなら模型が輸送時に壊れる心配もまずない。
完成した箱にベルトを付け、注意書きを貼り、小さな箱の場合輸送用のバッグを作り、大きい場合は箱に持ち手を付けて完成となる。

完成



この模型もクライアントへ提出が終わり、模型の仕事はすべて完了となった。だが新規の仕事がいくつか入ってきたので、のんびりお休みはおしまい。





2026年3月26日木曜日

信用できない脳の働き

 3月末になり今年度の仕事もほとんど片付き、今や黒板には5件のみとなっている。

仕事の進捗管理の黒板

しかも全てが待ちの状態なので、つまり今日現在仕事がないのである。自営業としては本来ヒマほど恐ろしいものはないのであるが、今まで忙しすぎたのと年度末のこの時期は元々仕事が少ない時期なので、恐ろしい、といった感じはなく、今までできなかったことを順に片付けていこうと楽観的になっている。それでも正直に言うと心の隅に「このまま仕事が無くなったら・・」と少しチクチクするものを感じなくも無いのだがそれはまあ仕方がない。

さて、今までできなかったことを始める前に、今月いっぱいはのんびりすることにした。何もしないで映画を観たり音楽を聴いたり家族と散歩に出たり、と。旅行に出かけるという選択肢もあるが年度末なので事務手続きの対応を早急にする必要が出てくる可能性も高いのと、去年の11月に旅行に出かけて旅行積立金が底をついているのでなしだ。なのでひたすらのんびりである。

と言うわけで今日は日頃考えていることを少しだけ書いてみようと思う。それは「自身の脳は信用できない」ということで、正確に言うと「完全に信用してはいけない」ということだ。

今日は脳の働きについて考えている。

生物としての人は生存のため次のように考える傾向がある。

1. 複雑に見える事物はシンプルな要素の集合でできている、だからそれぞれの要素にしっかり取り組めば決して困難ではなく、正しい選択、正しい理解、正しい回答にむすびつく。また1つの物でも特長や性質などを単純化し、その集合体としてとらえることで理解を深めることができる。

こういう独立した要素の複合で形成する考えを近代的手法というが、つまり近代になってから導入された手法で、技術の大幅な進歩の元となった考え方である。


2. 人は経験と思考によって、正しい判断をすることができ、またそれでも間違った判断や解釈をしてしまった時も方向修正することができ、そしてそれも経験として自己の中に蓄積される。

1、2とも一見もっともなようだが、これが大間違いなのである。いやこれも正確には、必ずしもそうとは限らないことがある、と言った方がよいだろう。

1つめの単純化、たしかにどんなに複雑な機械も単機能の部品の集合でできていて、これを理解しようとしたら各要素に分解し、それぞれがどのように働き、そして全体が作り上げられているかを理解することができるし、作るときだって同じだ。それは間違いない。だがその理屈を本来それが当てはまらないような事象にも強引に結びつける傾向があるのが問題なのである。当てはまらない事象は非常に多い。そしてこのブログでも以前書いたが脳は複雑な物事を複雑なまま理解しようとはしないで、極力単純にしようとする。従って脳はささやく「単純化こそが真実への道だよ」と。そして脳はそれを常に全てのケースに当てはめ何でも単純化するようになるのである。

2つ目の判断や理解についてはもう少したちが悪い。分かりやすい例で言うと必要な正しい情報をインプットされれば正しい判断ができる、そしてそれが万一間違っていたときもすぐに方向修正できる、と本気で信じることである。これの問題点は後述するが、こうして文章化するとなんとなくダメそうな気がすると思わないだろうか。

さて、この2つを組み合わせると、正しい情報がインプットされ、それを単純化し演算し、自身のデータベースと照合し、その結果を何らかの形で正しいものとしてアウトプットする。という「理想図式」ができあがる。

1つめの単純化の問題点は前述のように、単純化することで変わってしまうものやそもそも単純化などできないものも世の中には数多く存在するがこれらをどう扱うかはあまりきちんと議論されないということ。

2つめの問題点は始めに与えられる情報は「確実に正しい物がヒエラルキー順に並んでやってくるわけでは無い」そしてそもそも「正しいかどうかの判断」も「ヒエラルキーに沿った並べ替え」もほとんど不可能なことが多々あるということ、また、演算装置つまり脳も多くの誤差を含んでいる。そしてさらにやっかいなのが「脳は一度下した判断をなかなか変えようとしない」ということだ。この判断を変えないという性格は脳の身勝手な性格を最も明確に表すものと言える。つまり「そうじゃないかと思っていた」とか自身では「一貫して変わっていないつもりでも明らかに考えが変わっている」ことがあったり、「判断を間違えたのは私のせいではない」といった風に。これは困ったことに本人は本気でそう思うことが多く、たとえば「本当にはじめからそうだと思っていた」と信じるようになるのである。

この「途中で変わったことにもかかわらず、初めからそうだと思い込む」というのは非常に身勝手なことだが、「そんなこと私は絶対にない」という人ほど怪しい。脳はそのように作用するものなのだ。だからタイトル通り「信用できない」と疑ってかかった方がよいのである。

脳は常に「安定したい」と無意識に思っている。そして「安定した状態」こそが最も大切であり。事実をありのまま受け止めてストレスを感じるより、なんとか「安定」した状態にしようとあの手この手なのである。したがって往々にして事実より「こうだったらより安定する」というものを事実に置換え「採用」する。結果、「はじめからそうだと思っていた」というふうになるのである。

これは他人を批判しているのではなく、私自身が陥ってしまう可能性が高く、だから常にその可能性を警戒しながら何事も考えることが重要だと言っているのである。このブログは全ての記事を上から目線で偉そうに書くために始めたものではない。自身で何十回もいやもっと多く読み返すという目的ために始めた部分が大きい。つまり自分に対して「お前はどうなのか」というブログなのである。一時期写真教室みたいなのも書いてみたが、基本は自身の読み返しのためなのである。だがコソコソと書くのもイヤなので公開はしているが閲覧数やいいねとは無関係なのである。

ある時点で「こうだ」と思ったことを、のちに言い訳できないようにストレートに言語化し、それがその後「ブレないもの」と、「これは違ったなというもの」、を自身ではっきり評価する、評価できることに最も意義があると考えている。

つまり、考えを言語化する過程でイメージのみだったことも明確に文章にでき、しかもそれをしっかり残すことができる、ということが最も大切なことなのである。

そうして作成した文章は「オーディエンス受け」を狙った当たり障りのない文章とはならないのである。そして後に違ったと判明したときは、何をミスしたのか、自分のどういうところがミスを招いたのかを考えることが辛くもあるが楽しみでもあるのだ。

この自身を客体化しながら眺める、というのは私にとって最も重要なポリシーのひとつなのである。






2026年3月13日金曜日

模型製作環境を良くしたい

今日は以前担当した仕事の食事会に呼ばれて日比谷まで出かけた。本来、私はイメージ制作の一外注業者なのでこういった会に呼んでいただくことはなく、今回もご招待いただいたが、お礼を言って辞退させて頂こうと思ったのだが、主催の方から是非にということで出席することになった。ありがたいことである。料理はビュッフェであまり多くなく立席だったがかえって出席された人たちといろいろ話ができてよかった。あまりおなかも空いていなかったので乾杯のあとウーロン茶を飲み料理には手をつけなかった。家に帰ってから何か作って食べればいいかな、と思ったからだ。7時半に散会となり地下鉄でのんびり帰る。さて夕食何にしようかな、と考えながら。さすがに少しおなかも空いた。あまり手間のかかる料理は遅くなってしまうので、手っ取り早くぱっぱっと作れるものがいい。家の近くのスーパーマーケットに寄って、いい肉があったらステーキとパスタ、そうでなかったらきつねうどんかな、とそんなことを考えながらウトウトしながら帰る。

ステーキとペペロンチーノ

幸い良い肉があったので予定通りステーキとスパゲッティの夕食となった。ステーキはあまり焼きすぎない方が良いとされているが私は生っぽいのが苦手なので、厚めの肉、3センチくらいの国産牛肉を表面をこんがり焼いて食べるのが好きである。厚みがないと中まで火が通り過ぎてしまうので3センチくらいがいい。いろいろ同時に作ったので料理にかかった時間は15分くらい。人参は電子レンジで火を通し手鍋でパッパッとバターソテーに、同時にお湯を沸かしパスタを茹でる。隣でオリーブオイルに唐辛子とニンニク、そこにベーコンとマッシュルームを加える。そしてその横でステーキを焼く。この程度なら全部同時でも問題ない。ワインでも飲みたいところだが仕事があるのでウーロン茶である。


さて、残っていた最後の模型の納品も終わり、あとはカタログ等の今年度分の仕事の仕上げがいくつか残っているが、それらが終わればひと段落である。3月いっぱいは身動きが取れないが4月になれば時間ができるだろう。

そこで電車に乗っている時やちょっとした待ち時間に製作環境のリノベーションのアイデアを考えている。このブログも地下鉄で書いている。つまり後半を先に書いて前半は帰りの電車と寝る前ということである。

さて、まずは工房である。今後どのくらい模型の仕事が来るかはわからないが、今後の模型製作を効率的に、また快適に行うことができるよう大改造に着手する。おそらく3ヶ月くらいかかるだろう。大きな作業机と工具や材料の十分な収納スペースがほしい。

次に図書室、本棚は完成してよくなったのだが、写真撮影室としてはまだまだ改良の余地が多くある。特に撮影時の照明の設置が問題で、これは1から考え直そうと思っている。

最後に書斎、ここも思うことは多くあるがそれほど急を要してはいないので、まずは工房と図書室を片付けてからゆっくり考えれば良いだろう。

で、工房だが一部壁を撤去し広く使えるように改良する。中央に作業台(机)。ここにソーテーブルを内蔵させる。ソーテーブルは使わない時は天板でフタをする。使う時にその部分の天板を外し、外した天板をカットする材料の延長テーブルとして使う。

課題その1、ソーテーブルを天板のレベルまで上げ下げする機構。上げ下げ幅はキックバック防止用のブレードを含めても10センチ程度だが手で持ち上げるようなことはしたくない。手がかりも付けなくてはならないし無理な姿勢で重い機械を持ち上げるのはよくない。さてどうするか。またソーテーブル用のガイドレールの収まりなどなど、時間があるときに少しずつ考えれば良いだろう。

課題その2、今回模型製作用にどうしても導入したい機械がある。レーザー加工機である。これは使う時ちょいと出して、といった置き方はできない。設置場所を決めて固定となる。また加工の際発生するガスの排気も必要なのでどうしても閉じたブースが必要だ。

課題その3、改修に伴い処分する物が結構たくさんある。これらを早めに処分する必要がある。






2026年2月17日火曜日

模型製作-4

 模型3件のうち1件は2月初旬に納品が完了し、修理の1件も2月中には作業は完了し箱詰めも終わった。あとは納品だけである。

で、手間のかかる残る最後の1件が3月初旬納品を目指して急ピッチで作業中である。模型以外の仕事もあるのでかなり忙しい。

模型その1


模型その2(修理のみ)

さて、先に納品した模型については受注金額と費用を簡単に取りまとめてみた。具体的な数字は書かないが、材料費などが約4分の1、残りが4分の3が制作費となる勘定である。製作にかかった時間で割り戻すとグラフィックデザインの半分くらいの時間単価になったのでやはり模型は商売としてはなかなか厳しい。だが楽しい部分もあるのでやめるつもりは全くない。そうは言っても少し改善すべきところは見直した方がよい。まあ、だから今回費用の検証をした訳で、目標としては材料費はそのままに作業効率を2倍程度高めたいと思っている。そうすれば商売としてもうまみが出てくる。

ではどうやって作業効率を上げるか。方策はいくつかあるが、1つは経験によって効率は黙っていても上がってくるだろう。独立して今の会社で製作した模型は全部で8件、これが倍の15件くらいになれば、はっきりとは言えないが、効率は3割くらい上がってくるだろう。

次に製作ツールの導入で効率は大きく向上するはずだ。レーザー加工機、3Dプリンター、曲げ加工機、穴あけツール、研磨装置など。これらは一度に多くを揃えることは難しいし置き場の確保も必要だ。まずは今年中にレーザー加工機を導入しこれにより作業効率は2割くらい上げたい。その他軽微な加工ツールで1割改善、合わせて3割の向上を目指す。

次が作業スペース。ここが目下最も問題で、現状、まずは作業台が狭い。できれば3’×6‘板くらいの快適な作業台が欲しい。また、棚でよいので仮置き場も必要だ。これらにより効率が2割くらい上がるだろう。この作業スペースというのは業務効率だけでなく快適な作業環境という仕事で私がとても大切にしていることを実現する意味でも重要と言える。また材料や道具が今はわかりにくく探す時間が結構かかっている。どうしても見つからず再度購入したりと無駄も多い。改善されれば1割くらい効率が上がるだろう。

これら全てを実施しても効率2倍とはいかないが、まあどれも皮算用なので数値合わせをしてもあまり意味はない。大切なことはキチンと全て実施することだ。3月中旬までは確実に忙しいので、それ以降になるがまずは工房の大改造の予定である。

さて、最後に残っていた模型も無事完成し、展示会会場への搬入設置も完了した。これで模型の仕事はすべて完了である。

3件目の模型も完成



展示会では会場の設営などメインの仕事は他の会社のベテランのスタッフが対応するので、ウチはあくまでコンテンツ作りの協力である。コンテンツには先の模型の他、説明用のパネルのデータづくりやビデオコンテンツなどがあり、たいてい時間が切迫する中で効率よく仕事をすることが求められる。また、修正や変更などギリギリのタイミングということもある。今回も会場で確認作業をしていたときに問題が発生し、会場から急いで帰って大急ぎで修正データをプリントにまわすこととなった。

展示会は明日から3日間だが、私は最終日に再度行くことになっている。展示した模型の撤収のためである。なので厳密には模型は全て終了とは言えないがまあいいだろう。撤収時、展示してある模型を丁寧に分解し輸送箱に収納し輸送会社に引き渡すまでが私の仕事である。

模型などの展示物は「後入れ・先出し」と言われている。つまり展示会の準備の時はブースなど大工仕事や電気工事などが終わるまで現場で待機、最後に展示台に設置する。撤収時は真っ先に箱に収納しその後業者がブースや展示台の解体にかかるわけだ。なので設置の時は準備ができるまで待ちが長いこともあるし、撤収の時は閉幕と同時にすぐにかからなければならない。これが結構大変なのである。もちろん普通の模型ならわざわざ私が出向く必要はなく、クライアントの担当者に対応してもらう。だが大きな模型など、おまかせにできない場合は私が出向くことになるのである。

というわけでビッグサイト最終日閉会1時間ちょっと前に一般入場で入り、各社のご担当に挨拶をしてその後他社のブースをチラッと見に行く。提案の参考にするためだが、どちらかというと、あー、こうやってもあまり効果的でないし人も集まらないのね。という参考になることの方が多く役に立つ。ひにくれているように聞こえるかもしれないが、大まじめで、実に有用な情報なのである。

さて、今回製作した模型は会期中、電気関係を含め不具合もなく無事に終了、撤収もスムーズに終わった。めでたしめでたし。






2026年1月28日水曜日

模型製作-3

 まだ1月だというのに結構忙しい。1月末現在、カタログやポスターパネルなどの販促用グラフィックの制作の仕事が8件、模型の仕事が3件、そしてアミューズメントパークの仕事が1件と、てんてこ舞いの状態になっている。

このうち模型は十分なワークスペースがないことは以前書いた通りである。そのため書斎の作業机も散らかり放題なのだ。だが、私は元来散らかった部屋では仕事はできない性格なので、これは相当困った問題となっている。今できる対処方法は定期的に片付けることだけで、数日、時に1日で元の木阿弥だが、再び片付けて、とそれのくり返しである。全くもって疲弊することこの上なしである。

やはりなんとか工房を使いやすいように改良したい。すぐは無理だけれど。

今日は少し片付けていつものように写真を撮ってみた。

Macの机

ここはどんなに忙しくてもそれほど散らかることはない。そもそも模型の仕事がどんなに忙しくてもグラフィックの仕事はそれとは関係なくあり、ここはコンスタントに使う。



サイドデスク


ここはさっきまで模型の資料などが山積みだったが片付けてシルビーバルタンのCDを置いてみた。このCD、昨年の11月に四国に旅行に行ったときに高知の宿のヨットに飾ってあった写真続きで何となく買ってみたのだが、まあ音楽は古い60年代70年代のフランスのアイドル歌手なので特に聴きたいとは思ってないが、なんとなくCDを飾ってみるのもよいかも、と考えた。まあこのジャケットもちょっと古くさいがそれがなんとなくいいかも、と思ったのだ。ちなみに曲は一度も聴いていない(笑)。
つまり、この「古くなっても味がある」、というのは結構大事なことで、生活において結構重要な価値判断の要素だと思っている。たとえば、それとは反対のことを考えてみるとわかりやすい。日本の60年代のアイドルなんててオハナシにならないが、日本の70年代、山口百恵とかキャンディーズである。当時は結構人気があったようだが、今となってはどういう形にしても部屋に飾るようなことはまず考えられない。「古くなっても味が出るどころか、垢抜けないどうしようもないもの」になったということで、そしてここが大切なところなのだが、こういう物はその当時から、つまり最初から手を出さないほうがいいと思うのだ。


アンプとプリンターの棚


次にアンプとプリンターの棚、ここも模型の仮置き場となっていて、まあ仕方がないかな。アンプの前に置いてある箱は模型用の電気部品が入っている。こういうのはパーツが小さいのでまとめておかないとすぐに行方不明になる。だが本来電気部品に限らず作りかけの小さなパーツなどは結構あって、いまはそのたびにテキトーに箱を探してきていれているのだが、もう少しシステマチックにしたいと常々思っている。

作業机


工房と並ぶ、模型製作の主戦場がここ。塗装や粉塵の発生するカットや研磨などは工房で、組立てなどは主にこの作業台を使っている。この作業台の問題点も明快で、置き場が少なく部品がすぐにごちゃごちゃになること。工房の整備も必要だが、ここも模型製作が今後も続くようならもう少しも使いやすくなるよう改良する必要がある。
模型は主に材料と道具がある。材料はさらに素材と作りかけの模型のパーツがあり、製作が進むに従って数も増える。道具も結構種類が多い。これらを作業台に置くと前述のようにごちゃごちゃになりやすい。材料と道具を分けて棚などに使いやすく、分かりやすく整頓されていることが理想だ。そう考えてここを眺めると、色鉛筆などを置いてある棚を利用するのが良さそうだ。スケッチの時はここに色鉛筆を持ってきて置いてもいいし。さらにもう少し棚を追加すれば、だいぶ良くなるような気がする。
また、写真を眺めながら思ったのだが、作業台の下のレーザープリンターもここから別の場所に移せば机の下に大きな引き出し家具を置くことができ、道具のスペースとしても使いやすくなりそうだ。

最後におまけ、塗装用ガスマスクについて。
模型の塗装にはラッカー塗料を使うことが多い。9割以上と言ってよい。そして均質な塗装に欠かせないのがエアブラシやスプレー缶で、刷毛塗りはほとんどない。よほど細かなパーツのみだ。で、エアブラシやスプレーではガスマスクをしないと有機溶剤を結構吸い込むことになり、今回の模型製作で以前使っていた3Mのガスマスクが古くなり、まあいいか、とマスクなしで塗装したところアレルギー反応に似た症状で、3日間くしゃみと鼻水が止まらず往生した。そこで古くなった3Mのマスクは捨てて新しいのを買うことにしたのだが、3Mの他に日本製でシゲマツというメーカーがあることを知った。どうやらガスマスク専門の会社のようだ。そこでシゲマツを手伝ってくれる娘用と合わせて2つ購入した。1つ6千円くらいだった。で、使ってみるとすごくよかったので今後はこのガスマスクを必ず使うことにした。エアブラシで吹いているときにこのマスクを付けると全く臭いがしないのである。工房で吹き終わって書斎に戻りマスクを外すとわずかに服に付いたラッカーの臭いを感じる。このガスマスク、優秀である。


シゲマツのガスマスクTW08






2026年1月16日金曜日

模型製作-2

 年末に検討依頼のあった模型製作2件だが年明け早々にプレゼンがあり、用意した試作品が気に入ってもらえたようで2件とも受注となった。正月返上で作業した甲斐があったというものだ。

新規で受注した2件のうち、1件が今月末までの納期で、もう1件が来月末である。この2件とは別に1件修理の依頼があるのでこれを含めると当社初の模型3件同時進行である。

そうなると進め方の計画をしっかり考えておくことが大切だ。むずかしい形状は試作のときに検証済みなので作業の大部分は計画通り進めることができるだろう。模型会社と違いウチはノウハウが少ないのでどう作るかを考える部分も多い。波型や微妙な曲面などは3Dプリンターがあれば造形できるが平板から熱加工で成形するのは結構むずかしい。

なので、文字通り寝ても覚めても製作方法を考えることになり、思いついた方法を次々と試してみる。こうしてようやく満足できる物を作れるようになるのだが、なにしろ時間がかかるのである。そんなわけで前述の通り正月返上となったのだが、逆に試作段階で大きな問題をクリアしておいたことで、本製作では少なくとも、にっちもさっちも・・とはならないのである。

今回、1つめの模型は展示会向けアーチ型建屋の模型

この模型でむずかしいのがアーチ部材の製作で、波状の板をアーチ型に成形している。まずこの「波状の板」がむずかしい。ネット通販何社かでプラスチック製の波板を探した。模型の縮尺と完全に一致しないでもよいことはクライアントの了解済みなので、ある程度許容幅はある。だが実際に探してみると全く合う物がなく、平板を波状に加工する方針に切り替えた。3Dプリンターでもあればいいのだが前回書いたようにウチにはない。

最終的には、厚さ3ミリのアルミ板に2ミリ径のアルミ丸棒を何本か留めた治具を2枚用意し、これを90〜100度まで加熱し塩ビ板を挟み押さえつけることで成形することにした。理論的にはそれでうまく行きそうだが実際にやってみるとなかなか思ったようにはいかず、試行錯誤に1週間ほどかかった。こうして完成した治具がこれ。

波板製作用の治具とアクリル加工ヒーター

アクリル加工ヒーターは以前製作したもので、この上に治具を置き加熱する。アルミは熱伝導率が高い、つまり治具全体に早くまんべんなく伝わるのがよい。だが温度管理が重要なのでヒーター内蔵の温度計と天ぷら用温度計の2つで温度を測りながら加工した。

治具には蝶番を取付け、上下がぴったり合うようにした。なにしろ高温なので素手で持って位置合わせはできない。軍手やミトンを使っても位置合わせはかなりむずかしい。なので蝶番なのだが、当初耐熱接着剤で留めていたが材料を挟み込んで押さえると蝶番の接着が外れてしまうことが何度もあり、ミニビスで留めることにした。アルミ棒も耐熱接着剤だが、これはそれほど簡単には外れなかった。それでも10本の波板を成形する間に2回ほど外れてしまった。そのたびに冷やして接着剤をはがし、再度接着という手間で、やはりこの手の模型は時間がかかる。

こうしてできあがった波板を再度加熱し今度は別の治具でアーチ型に成形する。このときの加熱は80度程度、それ以上加熱するとせっかく作った波型がくずれてしまう。

波板(手前)をアーチ型に曲げ、最後にリブをつける(奥)

アーチに取り付けるリブは瞬間接着剤を使い、マスキングテープで仮留めしながら少しずつ接着してゆく。これも時間がかかる作業だ。このリブ付きアーチを9本ほど製作する。


2台めの模型は展示会向けの設備の模型

この模型で面倒なのは半割りのテーパー管の製作で、これが模型の本体となる。これはクライアントの許可をもらい発泡塩ビで製作することにした。発泡塩ビはアクリルのような強度はないが割れる心配が少ないのと熱加工が容易なことがメリットだ。今月中旬から作業を開始する予定である。この模型はジオラマ風なので修景も作り込みが必要で本体以外でもかなり時間がかかるだろう。またモーターで回転する部分があるためそれにも製作に時間がかかる。今月中に本体をある程度完成させ、修景や回転装置などを来月半月ほどかけて製作の予定である。


3台めの模型は去年納品した模型の修理

模型本体のアクリルが割れ、接着部も外れてしまったらしい。輸送箱の底には落とした時にできたであろう大きなへこみがあった。輸送はジットボックスを使っているので輸送会社が落とすとは考えられない。展示会の会場で落としたかまたは保管場所で移動時に落としたかのどちらかだろう。いずれにせよ弊社に非はない。だが犯人捜しをしても壊れたものは直らないし、まあ私がせっせと直せば誰も困らないので、笑顔で修理である。アクリルの割れ方を見ると大きな衝撃が加わったのがわかる。となると他の部分も心配だ。オーバーホール、つまりヒビなどが入っていないか総チェックしたほうが良さそうだ。一旦各部をバラして確認しながら部品の交換や再接着をする。また外箱を前回よりひと回り大きくし、緩衝材を増やす予定。

と言うわけで、まずはスケジュールを考える。まず1台目の模型は1月中旬までにアーチの形状を作成し、20日頃までに塗装と小物製作。

2台目の模型は1月中旬から形状の製作にかかり、月末までに基本形状は完成、その後塗装と修景製作にかかり2月中旬には大方完了でクライアントチェック、その後引き続き作業で月末までに完成の予定。

3台目の修理に関しては1月末には完了する予定。

3台目修理中の模型、これはベースのプレート

ベースプレートと模型本体の取付部補強

ベースプレート部でプレートと模型本体が外れてしまった。展示会の会場で大慌てで瞬間接着剤で留めたらしい。その対応に問題はないが、瞬間接着剤をアクリルに使うと接着部分とその周囲が白濁してしまう。そこでこの接着部を一旦外し、ヤスリやサンドペーパーで接着剤を完全に落とし、白濁した周囲を含め磨き、塗装がはがれた部分はエアブラシで再度塗装を行った。ただし一昨年に製作した際の色番号が控えてなかったので白いボードに塗装を仮吹きして色の確認が必要だった。これは反省である。何らかのドキュメントに使用色を残しておくようにした方がようだろう。これは今後製作する全ての模型にもである。

次に割れた部材の交換

割れたアクリルと交換用のパーツ

アクリルでできた部品が割れてしまっていたので、部品を新規に製作して取り替える。今回は安全を見て材質をポリカーボネートに変更した。

衝撃で外れた透明部品

模型には内部が見えるように透明アクリルを部分的に使っていたが、これも外れてしまい、現場で瞬間接着剤で対応してあったため、一旦外して磨き、再度接着することにした。

アクリルの磨きはサンドペーパーの水磨きの後にアクリサンデーというクリームで磨く。このとき、アクリサンデーの前にサンドペーパーで丁寧にキズなどをなくしておくことが大切。あまり深い傷は除き、ある程度目立つキズはサンドペーパー400番の水磨きのあと800番の水磨きさらに1500番か2000番で水磨きの後アクリサンデーで磨くのがよい。サンドペーパーが不十分でアクリサンデーでなんとかしようとするとかなり時間がかかり非常に効率が悪い。またアクリサンデーは独特の臭いがあって手が臭くなるので100均で売っている薄手のビニール手袋を使う。ビニール手袋には3種類あり、厚手のトイレ掃除に使うようなものの他、薄手が2種類ある。手にピッタリの手術用のようなものと、ゆるゆるな付けたり外したりが簡単な料理用のもの。

模型製作では塗装の時は料理用を、アクリル磨きでは手にピッタリのものを使う。ウチではこの手にピッタリのタイプのものをベンケーシーと呼んでいる。50年代のアメリカのテレビドラマから来ている。こんな古いものをどうして知ったかは覚えていないが今でもYouTubeで観ることができるようだ。ちなみにゆるゆるの方はトニーローマと呼んでいる。バーベキューリブを食べる時、娘たちが使うからである。

さて、イスに座って音楽でも聴きながらのんびり作業しようかね。







2025年12月27日土曜日

2025年を振り返る

 1月

Mac用の音声などのコントロールボックスを製作した。仕事をしながら聴く音楽は集中したいときや電話がかかってきたときは音を止める必要がある。Macのボリューム調整でミュートにすることもできるし、アンプのリモコンでも調整できるが、入力切替などもできるようにしたいので、コントローラーを作りモニターの下に設置することにした。Mac3台のUSBポートや音声の入力切替も付け、これがたいそう便利でとても気に入っている。

コントロールボックス(モニターの下)


2月

写真撮影用の照明を作り直した。もともとのアンブレラはボロボロになり、しかも光度が足りなかった。また補助照明も同様にアーム部を作り直し、撮影位置のマーキング用レーザーポインターこれは今回新規に制作し、すべてを箱に収納した。おおむね計画通りにはできたのだが、実際に使ってみると改善すべき点もいくつか見えてきた。だが仕事が忙しく、まだ改良に着手できていない。

写真撮影用照明

3月

はじめて遊園地のライドの模型を作った。2月末に着手し3月の頭に完成し納品した。この模型はプレゼン用模型だったので製作範囲も限られ細部も簡略化した。装飾のデザインをクライアントに見せるための模型である。

ウェーブスゥインガーの模型

4月

長年懸案だった図書室のリニューアルがようやく完了した。もともと自作の木製本棚6本と既製のスチールの本棚2本だったのを、スチールの本棚は撤去して木製の本棚6本を追加し合計12本とすることにした。使いやすく収容量も大幅に増え見た目もすっきり、仕事のファイルなども置けるようになった。

図書室の本棚

5月

シーラー台を製作した。ロールフィルムをセット冊子などをパッキングするための台。シーラー本体は昔購入したものがまだ使えるので消耗品を取替え再利用した。これで作業効率が大幅に向上した。

シーラー台

6月
図書室が完成して次は書斎の仕事の環境を少し改善したいと考え、あれこれ計画し始めた。まずは現状の問題点を把握するため、仕事中に手を休め作業環境を写真に撮影し、客観的に眺めることで問題点を明確にした。一度ではなく期間をあけて何度か写真を撮りながら改善方法を考え、すぐにできる改良は実施しながら、進めることにした。
仕事の環境


7月

仕事が結構忙しくなり、休みなく働くことになった。図書室の次は・・・などと考えていたのが一旦すべて中止で仕事に追われる日々が10月中旬まで続いた。せめてもの楽しみとして以前撮影した写真の中から15枚くらいA2サイズでプリントすることにした。1枚ずつ丁寧にデータを確認し、A4サイズのテストプリントのあとA2サイズでプリントする。プリンターから徐々に出てくる写真を眺めながらコーヒー片手に好きな音楽を聴きながら、仕事はひと休み。私にとって忙しい時の休憩としては最高の時間の過ごし方。

写真のプリント

8月

仕事の忙しさが一層高まり、仕事だけの毎日が続く。新規の顧客からの依頼もあり全く自由な時間が取れない。毎日夜遅くまで土日もなしなのである。せめてもと客先との打合せの時少し回り道をして景色を眺めながらリフレッシュした。ジリジリと暑い夏の日差しもあまり出かけない身からすると心地よかった。

打合せのついでに撮った写真

9月

皆既月食があった。前回の月食から2年ぶりくらいだろうか。今回は時刻も遅く、カミさんと娘は体調を崩して寝ていたので、ひとりで家の外で眺めた。

9月8日の皆既月食


10月
ようやく仕事も一段落し、10月中旬以降はかなりヒマになった。そんなとき国分寺に住む娘から机と本棚の相談があり、いっしょに作ることになった。10月末から製作にかかり11月中旬にほぼ完成した。あとは塗料の臭いが収まったら運んで設置して完了の予定。
娘の机と本棚



11月
久しぶりに旅行に行った。四国一周旅行。高松でレンタカーを借りて1週間で四国を一周した。海沿いを気持ちよくドライブできてよかった。カミさんと娘も気持ちよさそうに寝ていた。
四国旅行

12月
今年はこのままヒマな年末になるかな、年が明けていつまでもヒマだったら困るな〜、などと考えていたが、杞憂だった。四国旅行のあと仕事が立て続けに入ってきた。みるみる年末年始も休めない量になった。毎日仕事でかなり忙しい。あと、カミさんが風邪をひいてこれが少し長引いたので毎日うどんの朝食である。毎日同じ、ゴボウのかき揚げうどん。香川で食べたうどんより美味しいと家族の評判も上々である。
ゴボウのかき揚げうどん

これが私の2025年。






2025年12月18日木曜日

模型製作-1

 私のメインの仕事はグラフィックデザインだが、それだけでは食べていけないので他にもいろいろチャンネルを広げている。写真撮影と編集、模型製作などである。

今日はこのうち模型製作について書こうと思う。模型づくりには工房と書斎の作業用机を主に使う。時々図書室のテーブルを仮置き場として使うこともあるが、製作は主にこの2ヶ所。このうち電動工具やヤスリなど粉塵が発生する作業、塗装など有機溶剤の臭いが発生する作業は必ず工房を使う。従って工房の使いやすさが模型づくりでは重要になる。書斎の作業机では主にカッターを使う加工や部材の組立てを行う。

工房

さて、まず模型には用途により3種類ほどある。名付けてAグレード、Bグレード、Cグレードで、Aが最も品質が高い。展示場などで比較的長期にわたり展示に耐える品質が求められる。従って材料はアクリルや金属を主に使う。

展示会向けAグレード模型の例


Bグレードはプレゼン用の模型で長期的な耐久性は求められない。お客様に完成するとこんな感じになります、という説明などに使う。基本的にプレゼンが終われば不要になるので、材料は加工のしやすい発泡塩ビ板をよく使う。発泡塩ビ板はカッターでも比較的簡単にカットできるのと瞬間接着剤で瞬時に強力に接着できるのでスピーディーに作業できる。反面アクリルに比べ強度は1/4程度で表面も爪で押すと跡が残る。なので長期の展示には向かない。

プレゼン用Bグレード模型の例


Cグレードは検討用模型で、Aグレードの模型製作時に先行してイメージ確認のため作る。つまり製作範囲やスケール、色合いなどの確認用である。したがって極端な話、素材は厚紙でも何でもよい。私はスチレンペーパーにレーザープリンターのプリントアウトを貼って作ることが多い。

試作模型Cグレードの例(上のAグレード模型の試作検討)


つまりAグレードの模型は比較的長期に渡り展示施設などで説明するためのものだが、BとCはコンセンサスを得るのが目的なので短期間でその役割は終了する。

Aグレードの模型は基本、実制作は模型製作会社に依頼することが多い。ただし予算の関係で内作するしかない場合や、納期的に外注では間に合わない場合、また模型の機構の検討に時間がかかり内作した方が早い場合などは内作する場合もある。ただしウチでは模型屋さんにできることがすべて可能というわけではない。毎回悩むところでもある。

ただし、Aグレードの内作は年に1件あるかないか程度だったので、正直それほど重きを置いていなかった。「仕方がない、ウチで作るか〜」といった具合だった。その理由、1つには模型は商売としては採算が合わないことが多いからだ。ウチに相談が来る模型は検討項目がとても多く、そのため試作を含め手間が非常にかかる。稼働部分の機構、取外し可能パーツの取付け方法など多い時は10回くらい試作する必要があるからだ。また稼働部分などが無い場合でも例えばH形鋼の2点支持の単純梁でもH形鋼のJIS規格サイズをそのまま模型サイズに縮小はしない。仮にフランジが2ミリ、ウェブが1ミリが縮尺に近い値であってもそのままでは確実に中央がたわんで下がってしまう。ではどうするか。単純に2倍の厚さにすればよいとしよう。だがそうするとフランジが4ミリになり見た目が悪い。H形鋼ですっきりとした外観になるはずがボテっとしてしまう。こういう場合、フランジは2ミリのままウェブを5ミリにするのである。ウェブの厚みはフランジと異なり横からは見えないからだ。そしてボルト位置も不自然に見えないように微調整する。H形鋼を例にとったがこういう検討と試作が結構多いのである。時間が非常にかかるので、どうしても商売的には厳しいのである。もう一つの理由は設備だ。加工のためのレーザーカッターや3Dプリンターがないのでできることに限界がある。こうした機器を自前で導入することもできるがそれなりの設備投資になるし置き場所も大変だ。年に1、2回の模型製作では割が合わない。

こういった理由で今まではあまり積極的に模型の営業はしてこなかった。

だが最近模型の依頼が明らかに増えてきている。理由は色々だが増えている以上それに対応する必要がある。現在の工房は手狭で作業性は良くない。まずはここをなんとかしたい。次に加工機械の購入を検討する必要がある。置き場所の確保も重要だ。つまり作業性の向上と合わせて工房のリニューアルが最優先事項ということだ。カットしたり削ったりするスペース、塗装スペース、スプレーのりのスペース、機器を設置するスペース、途中経過やパーツの仮置きスペースなど。

ウチの工房は広さが6畳しかない。狭いながらもスペースを最大限活かすレイアウトを考えることが肝要だ。ただしリニューアル中に模型の仕事が来たら「できません」というわけにもいかないので工事にも色々工夫が必要だ。まずは年内に図面を描き、施工手順を決めようと思う。

また、模型製作では材料や機械などの保管も地味に重要だ。材料はプラスチック板、金属板、木材だけでもかなり場所を使う。例えばプラスチック板にはアクリル、ABS、ポリカーボネート、塩ビ、発泡塩ビ、スチレンペーパーとあり厚さもいろいろある。これらは模型の基本材料なので常備しておく必要がある。
またモーターや電線、抵抗器などの電気部品、
様々なサイズのボルトやネジ、蝶番やスプリング、ベアリングなどの金属パーツ。
塗料(100種類以上)、接着剤(20種類くらい)、テープ(メンディングテープ10種類、両面テープ10種類、その他テープ10種類程度)サンドペーパー20種類程度、パテなど。
機械類はテーブルソー、丸ノコ盤、アクリル加工機、糸鋸盤、ベルトサンダー、小型電動バイス、ジグソー、トリマー、ハンダ付け設備、エアーブラシなど。
工具はカッター、ノコギリ、カナヅチ、ペンチ、ドライバー、ピンセット、レンチ、クランプ、クリップ、ヤスリ、ヘラ、塗料容器、重しなど。
また、収納箱製作用の強化ダンボール板やスポンジなどのクッション材なども必要だ。
そしてこれらが使いやすく整頓されていることが重要なのだが、今現在は理想とは程遠い状態で、探し物の時間が結構多く、そして塗料や接着剤など在庫の確認もしにくい。必要になってから慌てて購入するようなことも多い。そしてそのような状態で製作するのは効率も悪いし、フラストレーションもたまる。模型製作が増えるならしっかり対応してゆきたい。






2025年12月1日月曜日

四国一周旅行

 仕事が減ってヒマになったので家族で旅行に行くことにした。今の時期、北は寒いので南である。寒いのが特別苦手というわけではないが、どうせ寒いなら雪でも降っていて風情がある山中の温泉なんてよさそうだがそれにはまだ早い。カミさんも車であちこちドライブがいいらしい。なので北はパス、今回は四国一周旅行にした。11月の初旬に旅行の計画を立て、宿を予約し、列車の切符を手配した。

11月の中旬は仕事も少ないので家のことをいろいろ片付け、さらにクライアントには休暇予定の連絡を入れた。

そんなわけで今回の旅行は11月末に1週間である。これだけ長期間の休暇は何年ぶりだろう。仕事が忙しいときはまず無理なので良かったと思う。

1日目、東京から新幹線で岡山、そこからローカル線で瀬戸大橋を渡り高松へ。レンタカーを借り四国一周に出発。最初の目的地は鳴門。大鳴門橋と鳴門海峡が見える温泉ホテル泊。あいにく天気は小雨。だが着いたのが夜だったのでいずれにせよ景色は見えない。部屋数が多く、関東で言うなら熱海や伊豆に昔あったようなホテル。今でもあるのかな。でも割と快適だった。阿波踊りのショーなどやっていたが5分で飽きてしまったので部屋に戻った。よかったのは、中国人が多いとどうかなと思っていたがほとんど見かけなかったこと。

2日目、鳴門のホテルで朝空いている大浴場にのんびりつかってリフレッシュ。ビュッフェの朝食もまあまあよかった。10時頃のんびり出発、国道55号線を室戸岬へ。途中道の駅で昼食。店のつくりは質素だったがマグロ丼の味はよかった。室戸岬で太平洋を眺める。天気は快晴、気温も暖かく海風が気持ちよい。その後さらに55号線を進み、2泊目は高知の手前、安芸にある客室が本物のヨットという珍しい宿。乗り込むのもタラップで、中は当然結構狭くて笑ってしまったが雰囲気も良く、とても楽しく、良い経験になった。私のベッドの横にビートルズとシルビーバルタンが一緒の写真が飾ってあった。こういうちょっとしたところのセンスがよいのもポイントが高い。

高知で泊まった宿「Nami Terrace」のヨット


3日目、高知から56号線、四万十市までドライブ。四国も今は要所要所がほぼ高速道路やバイパスでつながっていて総じてドライブは快適だった。ただし街中では軽自動車のセコいドライバーも多く、こちらが急いでブレーキをかけないといけないタイミングでひょっこり駐車場から出てくる軽自動車、60キロくらいで走っていても後ろにピッタリくっついてくる軽自動車、信号が青になる少し前にヒョロヒョロと少しずつ前に出ていく軽自動車などなど。そして圧倒的に軽自動車の数が多い。道路沿いにダイハツの店のなんと多いこと。まあこれは四国に限らず田舎はみな同じ。

3日目は四万十川の近くの宿に泊まる。ここは貸別荘のような宿で快適だった。宿で紹介してもらった居酒屋の夕食が美味かった。クエを紅葉おろしポン酢で食べた。

四万十の宿「ゆうべ亭」近くの風景

4日目、四万十から足摺岬へ行き、その後四国横断道を松山へ。この日は結構移動が長くて少し疲れた。

足摺岬

5日目、松山から松山道で出発地の高松へ。到着後レンタカーを返しアーケードのある商店街を散歩した。商店街と行っても高級店も結構あって、カミさんが「この商店街、MaxMaraがある!」といって驚いていた。さらに進むとなんとティファニーまであった。ティファニーの隣がパチンコ屋というのもすごいなぁ、と笑いながら歩いた。

6日目、高松で遅い朝食にうどんを食べ、駅までのんびり歩き、高松駅から行きとは逆のルートで東京に戻ってきた。

東京からの往復を含め1週間で四国を一周したことになる。ドライブしていて快適だったのは海沿いの道で、太平洋の眺めがよかった。また機会があったら行ってみたいのは高知や四万十の方海沿いかな。

家に帰ってから旅行の思い出(お土産)として高知のヨットに飾ってあったシルビーバルタンとビートルズの写真をまねしてレコード棚に飾ってみた。画像はネットで拾ってきたものを少し加工してプリントした。観光地の経済効果はゼロだが、個人的にはこういうお土産というのもいいと思う。

シルビーバルタンとビートルズの写真

お土産と言えばもうひとつ、室戸岬で拾った石。これも経済効果ゼロだが、太平洋の水平線と波をイメージさせる模様の入った石を拾ってずっと車のダッシュボードの下に置いてドライブしていた。まだ家での置き方は決まっていないけどとりあえず作業机の上に置いてみた。作業机は模型の仕事でかなり散らかっているけど。そのほかいろいろ購入したお土産とスーツケースはホテルから宅急便で自宅に送ったので帰りはみんな手持ちバッグ1つづつ。国内旅行ではこれができるので帰りが楽でよい。全員のバッグといろいろ買った物を入れた段ボール箱が1つ全部合わせて1万円くらいで自宅に届けてくれるのだから使わない手はないと思っている。

海で拾った石


さて、楽しい旅行も終わり12月に入ると新規の仕事の依頼がバタバタ入ってきた。今年の年末は閑古鳥かな、それはちょっと寂しいかな、などと考えていたが杞憂だった。黒板にはすでに14件の仕事が並んでいる。当分忙しくなりそうである。